新・メタレドの楽しんだもん勝ち!

様々な作品について語ったり語らなかったりするサイト

仮面ライダーリバイス 第19話「デモンズ注意報、ヒロミ包囲網!?」感想

賭ける命はここにあるか?

毛利脚本の男の友情はどうしてこう・・・・・・湿度が高いのか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 不敵なドライバーと組織への不信

 今回のリバイスついに来ましたヒロミのメイン回。これまで度々体の不調に悩まされてきた彼ですが、その原因がデモンズドライバーにあることにようやく気付いたようです。しかも何かを隠していることは確実な狩崎だけでなく、赤石長官までもがそのことを知っているような描写まであったことから、あのドライバーには秘密があることは確実なようですね。とか思っていたら、冒頭いきなりドライバーが喋り出して驚きました。さらにラストには「お前の命、喰らう」などと言ってくるのが中々に怖いです。

 そんな恐ろしいドライバーの正体は一体なんなのか。ここまでの描写、さらに狩崎の「あのドライバーは本来君のものじゃない」発言からして、恐らくデモンズドライバーは悪魔を宿しているドライバーなのかもしれません。変身者の命を喰らい、それを糧として最終的に中に宿る悪魔が復活するシステム、である可能性が高そうです。

 それ故こんな危険なドライバーを何の説明も無しに押し付けてきた狩崎はもちろんのこと、フェニックスそのものに対する不信感が高まってきました。デッドマンズにスパイとして潜入していたパトレン3号山桐千草(やまぎり・ちぐさ)」が寝返ったことにもちょっと納得してしまいます。しかも千草はどうやらフェニックスの重大な汚点を知っているようですし、清廉潔白と言えなくなってきた組織に対してヒロミや一輝がどう折り合いをつけていくのかが気になってきましたね。

 

 

  • 真のヒーローでありたい理由

 とにかく苦難の道を進んでいるヒロミですが、今回は周囲との関係も描かれたことで彼の人となりが自ずと読めてくるのが特徴的でした。上述の千草に加え、同じくフェニックスの同期であるウルトラマンビクトリー田淵竜彦(たぶち・たつひこ)」との関係性は中々に興味深かったです。彼に関してヒロミを激しく非難する竜彦が実際は彼の身を案じていた、というオチはわかりやすいツンデレで結構好みですね。(一方でどこか湿っぽい友情の描き方に、今回の脚本担当の毛利亘宏氏らしさを感じていたり)慕っているかと思いきや裏切り者だった千草のように、表面上ではわからない関係性が面白いです。

 また本物の若林司令官との記憶が語られることで、ヒロミの「ヒーローになる」という想いに関して新たな掘り下げが見られたのもポイント。落ちこぼれだった頃に「敗北し、挫折し、それでも這い上がった者こそが最も強い、真のヒーローだ」と言葉をかけた司令官のためにも、真のヒーローであろうとするヒロミの真面目さに心打たれます。(何気に本物の司令官が人格者であったこと、そしてヒロミがそんな司令官を慕っていた理由が一気にわかって上手い描写だな~、と感心してしまいましたね)

 それだけに無理をしてばかりいるヒロミのことが心配で仕方ありません。ヒーローになりたいとはいえ、自分の体を省みない危うさは見ているだけでハラハラしてきます。「我が命を賭けて」が決め台詞のヒロミですが、そろそろ賭ける命がなくなってきていることにも気付いてほしいところです。

 

 

 というわけで19話は丸々ヒロミ回とも言うべき内容でした。順当に積み重ねてきた彼の周囲に関する不穏な伏線が一気に回収され始めていることにワクワクすると同時に、言いようのない不安に襲われている気分を今まさに味わっています。

 今回の件で個人的には狩崎のことがかなり気になっています。ここでヒロミを見捨ててしまったら五十嵐兄弟から見放されてしまうのではないか・・・・・・!?そうなることを見越しているのか・・・・・・!?などといった考えが今頭の中でぐるぐるしています。前々から真意が読めない人物でしたが、この男が何を考えているのか、ここにきて一気にわからなくなってきました。

 

 また五十嵐兄弟に関しては今回それぞれのコミュ力の差が顕著に表れていたなと感じる回でもありました。一輝はヒロミを説得しつつ竜彦との会話から千草の行動の矛盾を読み取るなど察しの良さをこれでもかと発揮していて驚きました。彼の世渡り上手なキャラクターがいい感じに活かされていたと思います。

 一方でさくらはアギレラと肉弾戦を繰り広げていた模様。フリオにアギレラのことを頼まれたからとはいえ、直球で「普通の人間になって」と言ってくるさくらにちょっと唖然としてしまいました。フリオが「話をしてほしい」と言ったのはそういう意味じゃないと思うよさくら・・・・・・相手に話を合わせられる兄と、自分の話を一方的に押し付けてくる妹。兄弟の育ち方を感じさせる、それぞれのどこかリアルなキャラクターが印象に残りましたね。

 

 

 そして次回はヒロミの物語の後編。「次変身すれば命の保証はない」とまで言われている状況の中、彼が無事で済むのか気が気でなりません。変身不能になってもいいから死なないでほしいとさえ思ってしまいます。頼む、生き残ってくれ門田ヒロミ・・・・・・!!

 

 

 ではまた、次の機会に。