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ウルトラマンデッカー 第4話「破壊獣覚醒」感想

温泉街での土壇場決戦

合体メカはロマン……みんな知ってるね?

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  • コミカルかつ頼れる相棒

 今回のデッカーは比較的コミカルな描写が目立つ内容でした。「温泉街に突如としてカプセルが現れ、そこから出現した怪獣と戦う」というシンプルなあらすじだった分、カナタたちの戦っている様子が面白おかしく描かれていたと思います。

 中でもカナタとハネジローのやり取りは非常に愉快でした。中でもカナタがデッカーに変身した直後に彼を演じて誤魔化すなど、ハネジローが何かとフォローに回っていたのが面白かったです。はたから見ると違和感バリバリでカナタ自身も不満気なものの、何だかんだで周囲が受け入れていくので余計に笑ってしまいました。他にも翼が燃えてしまっているガッツファルコンを間欠泉のお湯で消すなど、昔ながらのウルトラマンらしいギャグが数多く見られたのが良かったです。

 

 しかしモンスアーガーとの戦いにおいてはハネジローの有能ぶりがこれでもかと描かれていました。上述の声真似はともかく、ガッツグリフォンを完成させて、デッカーすら苦戦するモンスアーガー相手に大奮戦していました。敵の弱点を瞬時に探り、デッカー(カナタ)に指示して共に戦っていくスタイルにも痺れます。何よりガッツグリフォン自身が止めを刺したのが最高にカッコよかったですね。

 またハネジローがカナタを最大限サポートしてくれていた点も素敵です。彼がウルトラマンであることを必死に隠し、戦えるように全力を注いでくれていることが伝わってきました。カナタに対してダメだしが多かったものの、そんな彼のことを受け入れてくれているのが素晴らしかったです。(勝率が0.01%でも上がるならとぶっつけ本番で合体させるカナタ的チャレンジスピリッツを発揮していたのも良き)主人公の理解者にして相棒として、ハネジローが一気に魅力的に映る回でもありました。

 

 

  • 2つの翼を合わせ飛び立つ鋼の幻獣

 今回大きな見どころだったのがGUTS-SELECTの新戦力「ガッツグリフォン」ですね。グリフォンフォーメーションを発動し、ガッツファルコンとガッツホークの2体を合体させることで完成するマシンです。ウルトラシリーズではかなり久々となる合体メカであり、モンスアーガーとはまた別の懐かしさを覚えますね。

 初の合体シークエンスはかなりユニーク。動かせないガッツファルコンを間欠泉で吹き飛ばし、その拍子で空中で合体させるというやり方には度肝を抜かれました。上述のように冷徹のようでいて、結構チャレンジャーなハネジローの性格がよく出た合体方法だったと思います。

 戦闘ではモンスアーガーの頭の皿を打ち抜くだけで終わってしまったものの、その直前のデッカーのサポートが光っていたのでそこまで気にならなかったです。(かかと落としでプロテクターをたたき割るストロングタイプがカッコいい!の一言)何より必殺の「グリフォンタロンビーム」でモンスアーガーを討つシーンに惚れ惚れさせられます。前作で戦果をあげてきたナースデッセイ号に続く、GUTS-SELECTの新たな必殺戦力の今後の活躍に期待がかかります。

 

 

  • 殲滅兵器と邪悪な通信販

 カプセルから現れた怪獣「破壊獣 モンスアーガー」。『ダイナ』初出の怪獣兵器がまさかの復活です。ダイナでの登場以降映像作品での客演は全くと言っていいほどなかったので、こうして再び見れたのは嬉しいですね。正統派の2足歩行スタイルと河童のような頭の皿が合わさったデザインは今見ても面白いです。

 戦闘では口から火炎を吐いたり、手を叩いて炎弾を打つなどする攻撃方法、そしてデッカーをも圧倒する肉弾性能と兵器らしさと怪獣らしさが上手い具合に混ざり合っていました。さらに驚いたのが頭部の皿を守るプロテクター。あからさまな弱点を守れるように進化していることにちょっと感動を覚えます。兵器らしさがいい感じにアップしていますね。

 そしてモンスアーガーそのものよりも、この怪獣を作り出したメラニー遊星の話にも衝撃を受けました。これほど凶悪な怪獣を通信販売のように他の宇宙人に向けて宣伝する音声が公開された時の恐怖は計り知れなかったです。『タイガ』に登場したヴィラン・ギルドもそうでしたが、地球でこのような商売をしている宇宙人がいるという事実にゾッとさせられますね。

 今はスフィアによって地球が閉じ込められている状態なのでメラニー遊星の連中が入り込む心配はないのですが、それでも宇宙にはこんな奴らが跋扈していると思うと恐ろしい限りです。(これら怪獣兵器を買う宇宙人たちもまた存在しているという……)この世界の宇宙開発は予想以上に苦難の道になりそうな予感がしました。

 

 

  • さらなる驚異の魔の手

 ここまで書いた通りコメディ要素の強い回でしたが、要所要所で「宇宙からの脅威」が強調されていたようにも感じられるのが今回の特徴。上述にもあるようにモンスアーガーを売るメラニー遊星など、スフィア以外にも地球に危害を加える存在が示唆されたのは結構重要のように思えます。スフィアから地球を解放したとしても、その後別の侵略者が訪れる可能性があると思うと少々絶望的に見えてしまいますね。

 個人的には冒頭のシミュレーションシーンもあって恐ろしさが倍増されましたね。ベムラー&シャプレー星人と戦っているように見せかけて、シミュレーターだと種明かしすることでやはり宇宙人は今この地球にはこれないか……と思わせてからの今回の展開なのでかなり怖かったです。『トリガー』から続くこの宇宙の脅威が今後どのように描かれていくのか、戦々恐々ながら同時にワクワクする気持ちを以て見ていきたいと思います。

 

 

 さて次回は有名なエレキングが登場!街の電気を食い荒らすという昔ながらの特徴を受け継いで登場する他、夜中の湖で戦うというお馴染みのシチュエーションに早速ニヤニヤさせられます。デッカーもそんなエレキング相手に新タイプをお披露目するようでそちらも楽しみです。

 さらにドラマパートではイチカが主役になる模様。謎の少女と出会い、事件に関わっていくようです。この少女が何者なのかが真っ先に気になってきますが、エレキングと同時期に現れた女性ということはもしや彼女はピット…………ともかく、その少女相手にイチカがどう向き合っていくのか見ものですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。