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仮面ライダーギーツ 第10話「謀略Ⅰ:新世界のビート」感想

新たな世界の戦いが始まる

僕、ツムちゃんのヒロインとしての可愛さわかった!

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  • 探り合いと潰し合いの思惑

 前回英寿がデザ神になったことで世界が改変され、新たなデザイアグランプリも開催されることになった今回。タイトルも「謀略」に変わっており、様々な思惑が蠢くことを予感させてくれます。

 そんな中、冒頭から英寿がツムリやギロリたちと食卓を囲む絵面が炸裂して思わず吹き出してしまいました。前回のゲームで叶えた願いが「デザイアグランプリの運営者と家族になっている世界」であることが明かされ、ツムリが全力で否定していた理由にも納得。ただあまりにもシュールな光景に笑いが止まりません。

 ただ英寿が大会について色々と探っていることが描写されたことで彼の意図が何となく読めてきました。デザグラの参加者をどうやって選別しているのかなどを、食卓で何気なく質問してくる様子にはかなりドキドキさせられます。過去の優勝で「俺が死ぬまで出会いあグランプリに参加し続けられる世界」「俺が働かずとも食っていける世界」を叶えていたことも判明し、今回の家族の願いを叶えるまで色々と準備していたことも伺えます。スターになる願いは叶える必要あったのか?さらにラストで祢音に「母親を探している」ことを明かしており、母の失踪とデザグラは大きく関係していることも四取れました。膨大な時間をかけて、運営の謎と母の行方を調べている英寿の根気強さには舌を巻くばかりです。

 ただ運営側も英寿のやり方に黙っているはずもなく、彼を消そうと動き出している展開がこれまた面白かったですね。パンクジャックの正体である「晴家ウィン(はれるや・ウィン)」を今回のゲームに参加させた理由も、英寿の脱落にあるとわかった時はニヤリとなりました。ゲームマスター=ギロリがついに見せてきた黒い一面、そしてデザイアグランプリの闇がいよいよ本格的に顔を出してきたことにワクワクさせられる回だったと言えます。

 

 

  • 変わった者たち、変われぬ者たち

 また前回デザイアグランプリの参加者、そして今回のデザイアグランプリの参加者たちの描写も今回のちょっとしたポイントでした。前者は何といっても過去の参加者の性格に違和感を覚えるシーンの数々が印象的。久々に登場した景和が無事に日常を過ごしていることに最初はホッとしましたが、募金ではなく宝くじにお金を使ったり、たぬきそばではなく寿司を頼む姿に思わず誰だお前!?となりました。

 他にも祢音が母親に従順になっていたり(不満は少なからずありそうでしたが)と、これまでとは異なるキャラ変貌に驚きを隠せません。これは願いを叶える際の世界改変が影響しているのか、それともデザイアグランプリの参加者は多かれ少なかれこうなる運命なのか……色々と黒い妄想ばかりしてしまいますね。

 

 そして後者の方は、それぞれの一般人ぶりとそんな彼らに襲い掛かる容赦のない展開を見せてきました。腰を痛めた「丹波一徹(たんば・いってつ)」お爺ちゃんと、推しと結婚したい「八木沼雪絵(やぎぬま・ゆきえ)」といった面子。今までの参加者以上に多彩で濃いキャラクターですが、願いの俗っぽさなどのおかげでどこまでも一般人に過ぎないことがわかります。戦えと言われてもそう簡単に出来ない点にも納得してしまいますね。

 そんな中、雪絵が変身した「仮面ライダーレター」がジャマトにやられて脱落してしまうシーンに驚愕。群がってきた敵に徹底的にリンチされる絵面にこれまた嫌な生々しさを覚えますね。おかげで2話で平さんがあっさりと死んでしまったように、本作はライダーが簡単に脱落していくのが基本であることを思い出しました。ここ最近の逞しいライダーたちの活躍が多かったものの、普通は怪人相手に戦えないこと、しかし覚悟がなければ消えてしまう無情さが本作のキモだと再確認させる……新展開らしい内容でしたね。

 

 

  • 戦う覚悟を与え響かせる音撃の力

 

SET.

 

BEAT!

 

READY FIGHT!!

 

 突如参戦したナーゴが使用した「ビート」レイズバックルで変身した「ビートフォーム」。意外な形で登場した新バックルですが、音楽をモチーフにしているからかイコライザーや音符のエフェクトマシマシという変身プロセスが特徴的。モンスターとは別ベクトルで、これまでのバックルとは異なる印象を受けますね。装甲のデザインもDJブースを思わせるポップさが面白いです。ぶっちゃけ音楽要素もあってパンクジャックの方が似合いそうな気がする……

 加えて戦闘では「ビートアックス」というギターにも斧にもなる専用武器を使用。例によって持ち手を変えただけでモードチェンジしたと言い張るタイプの武器である。ギターモードでは音楽で敵を躍らせたり味方を鼓舞するなど、音楽でバフやデバフをかける技がメインの模様。そしてギターモードで派手にぶった切るやり方は、過激なロックを豊富とさせますね。特筆すべきは氷や炎といった属性攻撃が使える点。音楽で相手を凍らせてから、炎を纏った斧で叩く戦法は何とも凄まじいです。味方のサポートや自身の直接攻撃、両方で活躍出来る多彩さこそ、このフォームの長所なのかもしれませんね。

 

 

 あと今回もう1つの魅力として、ツムリの可愛さがこれでもかと味わえた点も忘れてはいけません。馴れ馴れしく姉さんと呼んでくる英寿に不満を見せたり、ウィンの突然の告白にドン引きするといった感情的な一面が多く見られたのが素晴らしかったです。(加えて放送時に流れた「赤いきつね緑のたぬき」のコラボCMでも可愛い反応が多かったです)これまでのツムリは笑顔を崩さない怪しさ満点の進行役といった印象でしたが、一転して表情豊かになったおかげで一気に可愛く見えてきました。ヒロインとしての魅力が一気に上がってきたツムリの、今後の可愛い一面に期待がかかります。

 

 

 さて次回は2回戦として迷宮を脱出するゲームが開始。どうやらジャマトの空間に迷い込んだ一般人を守りつつ進むようですが、その一般人は本当にただの一般人なの?とつい疑ってしまいます。暗号もあるようですし、ジャマト側の罠のように思えてなりません。

 またジャマトが進化した姿で英寿たちに襲い掛かってくる模様。缶けりゲームでも突然の成長を遂げているジャマトがさらに強くなるという事実にはちょっとビビってしまいます。そのうえ謎のベルトを付けたライダーらしき怪人も出てくるようですが、これはまさか……苦戦必至となる戦いの中、ギーツの強化フォームがどのような活路を見出すのか楽しみですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。