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仮面ライダーギーツ 第48話「創世Ⅹ:ツムリの鎮魂歌」感想

掴み取るのは幸せか?

それとも終焉か?

ラストが衝撃的&最終回が気になって仕方がねぇ!!

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  • 戦っても生き残れない!悪夢のショー

 前回リガドΩに変身したスエルによって宣言された「終幕のデザイアグランプリ」。今回のギーツ前半は、このゲームの醜悪さがこれでもかと描かれていました。黒ツムリからドライバーを受け取った一般人たちが参加させられるのは予想していましたが、ほぼほぼ強制的に変身・戦闘に巻き込まれて戦わざるを得ない状況に追い込まれる絵面は中々に恐ろしかったです。しかも醜く戦う姿を楽しみたいために、戦いを拒否したり敗北・戦意喪失したプレイヤーは退場という名の爆死を迎えるルールはあまりにもショッキング。(「リア充爆発しろ」を本当にやるとドン引きものであることがわかった件)しかも退場のラインがゲームマスターやオーディエンスの匙加減という辺りに、この惨状を楽しむ者たちの邪悪な面が窺い知れますね。

 そこまでやって生き残った勝者の生存も約束されていないのがまた酷いです。戦う理由も報酬もなしに、生き残るためにやるしかないこれはデスゲームですらない、ただの凄惨なスラッシャー劇場そのもの。そういったモノを好む一部のVIPのみを優遇するデザグラ運営には最早呆れかえるほかありません。(一般人が変身させられるライダーがいずれもNPCや警備員ライダーと同じ無機質・無個性のマスクで統一させられている点も、このゲームのオワコンぶりを感じさせますね)「人の幸福は誰かの不幸で成り立っている」ことを表すのがこのゲームとばかりに主張していますが、他人の不幸を食いものにしてきた奴らの末路がこれだと思うとかえって憐れみすら覚えます。

 

 

  • 意外な助太刀と反撃の時

 そんな最悪のゲームを続けるスエルたちを打倒するために動き出した英寿ですが、彼らに意外な味方が次々と出てきたのが個人的には注目ポイント。まずギロリの再登場は驚きと同時に喜びを覚えました。協力してくれる理由も「正常なデザグラを取り戻すため」というもので、色々あったものの誰よりも真面目にゲームマスターをしていたギロリがそれを唱えてくれるのも納得です。(そして未来のオーディエンスにもまともな部類が残っているようで何より)謀略編まで英寿を目の敵にしていたギロリが、今度は彼の語る世界平和を肯定して力を貸してくれることにテンションを上げずにはいられません。

 他にも回復したらしい光聖が祢音と共にVIPたちと交渉する展開にも唸らされました。デザグラのスポンサーだった経験をここにきて活かすのは上手い!と思いましたね。後述のリガドΩがVIPの願いを受けて力を得ている設定もあり、リガドΩの弱体化によってVIPが離れていったことがわかりやすく描かれていたのもグッド。そしてVIP側の身の危険を騙ってこちらの味方につけるシーンの、鞍馬親子のやり手感溢れる立ち振る舞いにカタルシスを覚えます。

 さらに前回活躍してくれた大智も引き続き協力。頭にひまわりを生やしたピクミンジャマトを引き連れてウィンと共に戦う絵面には思わず笑ってしまいました。ジャマトを操れる頼もしさは相変わらずなのですが、ジャマトのシュールさがまず目に焼き付いてしまいますね。とはいて心強い味方であることには変わりありませんし、何だかんだで興奮させられます。英寿たちのひた向きな姿に惹かれ、かつての敵対者たちがこうして共に戦ってくれることに胸が熱くなる回でもありましたね。

 

 

  • 不敗のデザ神の終焉……?

 そうした味方との連携で少しずつ運営側、もといスエルたちを追い詰めていく展開は中々にスカッとするものでした。何と言ってもギーツⅨVSリガドΩのバトルは気合が入っており、いつになく迫力ある構図の連続に早速大興奮。大型バックルを使ったリガドΩのゲートオブバビロン物量攻撃を技量と創世の力でしのぎ切り、上述の鞍馬夫妻の策謀によって弱体化して所を突く英寿の試合巧手ぶりも印象に残りました。英寿が本気の本気で戦っていること、そして敵かなりのド外道だったこともあり、その爽快感は半端なかったですね。(令和ライダーのラスボスはみんな真面目でお労しいところがあったので、久々に気持ちよく倒せるボスだったのも嬉しいところ

 そう思っていたのも束の間、英寿が突如現れたツムリに撃たれるラストに面食らってしまいました。主題歌映像の回収がまたもや行われたものの、あまりの唐突さで正直理解が追い付かなかったです。描写からしてこのツムリは恐らく黒ツムリなのでしょうが、もしそうならいつものツムリの姿で英寿を撃つやり方に憤りを覚えますね。先ほどまで押されていたスエルの余裕たっぷりな態度も相まって、腹立たしくなっていく敵側の反撃だったと言えます。

 一方でそのあんまりな状況を前に、何故か英寿が微笑んでいたのが気になりました。ツムリとの「この時をずっと待っていました」「覚悟はできているよ」というやり取りも意味深で、まるで2人がこうなるように示し合わせたかのようにも見えます。だとすればスエル側の策略は何なのか……疑問と衝撃が尽きない謎の多いシーンだっただけに、次回予告と合わせて困惑しっぱなしになりそうです。果たして次回、この謎が解けるのか、視聴者の度肝を抜かせた展開の答え合わせに期待したいです。

 

 

 さて、次回はいよいよ最終回!!ツムリに銃口を向けられた英寿は死んでしまったのか?彼亡き今スエルたちを倒せるのか?そういった不安が押し寄せてくる中、懸命に立ち向かう景和たちの姿にまず手に汗握ります。英寿がいなくても諦めず戦おうとするシチュエーションは夏映画を彷彿とさせるところもあるので、是非彼らには最後まで喰いついてほしいところ。

 そして最終回のサブタイトルがまさかの「黎明Ⅰ」である点にも注目したいですね。第1話と同じ黎明がここにきて再び出てくるとは思ってもみなかったです。しかも1話が「黎明F」だったのに対して何故始まりの“Ⅰ”なのか……?1話に繋がるループ説など色々なことが頭に思い浮かびますが、どのような答えが待っているのか、ひとまずそれを楽しみに待っていたいと思います。さぁ、回もハイライトだ!!

 

 

 ではまた、次の機会に。