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仮面ライダーギーツ 第21話「乖離Ⅴ:ゲイザーの鉄槌!」感想

愛のため、野心のため

ニラムの「リアル」判定がよくわからない件

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  • 「本当の愛」で通じ合う狼とネコ

 今回のギーツは冴の家族が爆弾に巻き込まれてしまったところからスタート。前回の景和の姉に続いて参加者の身内が巻き込まれているところに運営、あるいはジャマト側の意図的な悪意を感じますが、それはそれとして家族のために必死になる冴の姿には胸が痛みました。景和に取られたゾンビバックルを返してもらったと思ったのも束の間、ゾンビ目当ての道長に襲われてバックルを奪われる踏んだり蹴ったりぶりには見ていて涙が出てきましたね。

 しかし後半からは一転、家族を諦めずに戦い抜いた冴の姿には惚れ惚れさせられました。願いを叶えることよりも、かけがえのない家族を優先したことに好感が持てますね。景和からゴールデンフィーバーバックルを奪い取るのは強引でしたが、その分ブーストを引き当てたロポの華麗なバトルが見られたので満足度は高かったです。(「陸上競技が得意」という設定を活かして、リボルブオンで下半身にブーストを寄せた戦いを披露してくれたのもここすきポイント願いを手に出来ずとも目の前の「大切なもの」を守ってみせた点では、冴はまさに今回のヒーローだったことでしょう。

 

 また冴の戦いに真のデザスターである祢音も大きく関わっていたのもポイントですね。祢音が求める「本当の愛」の話を聞いたことで、冴は願いがなくとも家族がいればそれでいい……!と思えたのでしょう。そして愛に飢えている祢音に共感したからこそ、自分がデザスターであると嘘をついて彼女を助けたのかもしれません。(人狼ゲームでいうところの理想的な「狂人ムーブ」ですね)家族だけでなく、祢音のことも想ってくれる冴の友情にはほろりとさせられます。

 そしてデザスターであることが判明した祢音。(前回の時点で薄々気付いてはいたものの、実際に明らかになると驚かされますね)英寿や景和とのやり取りで「願いのために諦めない」姿勢を手に入れた彼女が、デザスターというトリックスターの役割はある意味相性が良いと言えるかもしれません。ここまではどこか迷っていたものの、自分の助けになってくれた冴のおかげで覚悟が決まったようでより強敵になったように感じます。「絶対に幸せになって」という友の激励の言葉を胸に、最後まで祢音はデザスターとして騙し通せるのか……次回以降が楽しみですね。

 

 

  • 過酷な戦いを強いられるもの

 毎回恒例となった道長含めたジャマトパート。今回は脱落したはずの大智が参謀役としてまさかの参加を果たし、ベロバ率いる「仮面ライダーに対抗するゲリラ組織」が着々と出来上がっていく様子が描かれていました。興味深いのはベロバたちの目的である「創世の女神」なる存在が明かされたことですね。デザグラ運営が所有しているというその女神を手にすれば世界を意のままに出来るとのことで、なるほど道長の目的にもある意味で合致していると感じました。(恐らくデザグラの世界改変はその創世の女神の力によって行われてきたのでしょうね)

 そんなジャマト側の目的もはっきりしたことで早速行動開始……したはいいものの、例によって道長が体を張って頑張っているのが目につきました。本人の気質からして最前線で戦わせるのは間違ってはいないのですが、道長の苦しそうな姿に対してベロバと大智たちは高み見物するだけという状況は見ていて気分が良いものではないですね。ベロバにいいように丸め込まれていた前回に続いて、道長が体よく利用されている気がしてならなかったです。

 加えて今回は英寿の忠告と質問を受けたニラムがゲイザーに変身して襲い掛かってきたのもあり、道長にとって実に過酷な戦いが繰り広げられていました。ただでさえボロボロの道長に、強すぎるゲイザーの相手はあまりにも不憫に思えてなりません。ゲイザーの必殺技を受けながらもゾンビバックルの力で復活し、どんどん人外化が進んでいる道長に対する不安は大きくなっていく一方です。何だかんだでニラムに認められたようですが(こいつの「リアル」の基準はどうなっているんだ)、これ以上戦うと危なそうな道長。覚悟を決めた祢音は対照的に、彼の今後はますます心配になってくるばかりです。

 

 

  • 潔癖なリアルに心酔する金色の監視者

 

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 デザイアグランプリのプロデューサーであるニラムがヴィジョンドライバーとプロビデンスカードで変身した仮面ライダー仮面ライダーゲイザー」。グレアに続いて登場した運営側のライダーです。見た目はグレアの色違いですが、優雅さを感じさせる金色と白のカラーリングに加え、ところどころに幾何学的な模様が入っているのが特徴的。電子回路を思わせるボディデザインからは、グレア以上に無機質で機械的なイメージを抱かせてきますね。

 その戦闘能力はグレアと同等かそれ以上。ジャマトバックルを装着したバッファの攻撃をものともせず、最低限の動きでねじ伏せるほどの実力を発揮していました。さらに驚くべきことに、胸部や肩などに設置された「ドミニオンレイ」を分離・操作することで攻撃と防御をこなすことが可能です。中でも複数のドミニオンレイで形成した透明なバリアはバッファの攻撃を一切通さない驚異的な性能を見せていました。(バリアが貼れるくせに肉弾戦もやたら強いとかゼットンかな?)

 そうでなくともバッファを一方的に粉砕するほどの膂力、そしてとんでもない破壊力を誇る必殺技など、その全てが圧倒的。現状本作のライダーの中でも最強格と言ってもいいでしょう。自分にはねた泥をわざわざハンカチで拭う所作を見せる、ニラムの潔癖な面も相まって恐ろしい印象を与えてくれましたね。

 

 

 さて次なるデザグラは何とジャマト不在!?敵が全く出てこないという異常事態が発生した中、チラミがグレアに変身して自らをターゲットにするという変則的なゲームが始まるようです。予告でクネクネ動くグレアを見るだけでも面白いと感じる一方で、ジャマト側が何か企んでいるようでこれは割と危ないのでは?と考えてしまいますね。

 またデザスターとして暗躍しようとする祢音の元に謎の男が登場する模様。祢音は彼のことを知らないようですが、彼は逆に祢音のことを心配しているようです。もしやこの男こそ祢音の母親が見定めた許嫁とか……?

 

 

 ではまた、次の機会に。