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未確認大型宇宙人……その名は「ブレーザー」(雑記 2023.4.21)

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ウルトラマンシリーズ最新作

ウルトラマンブレーザー

2023年7月8日より、放送開始!!

 

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 というわけでウルトラマンの情報が今年も発表されました。今年は『ブレーザー』という宇宙用語*1を用いた、以前公開された動画のイメージ通りリアル路線の作品になるようです。ウルトラマンギンガ』以降様々な作品を毎年テレビでお送りしてきたニュージェネレーションウルトラマンですが、本作はそのニュージェネとは別の枠組みとして作られている感じがしますね。

 

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↑当時の反応に関しては上の記事を参照。

 

 またそれ以上に特徴的なのが主人公で、何とシリーズ初となる「防衛チームの隊長がウルトラマンになる」という設定を盛り込んできました。(加えて30代妻子持ちとのことですが、こちらに関しては映画『ULTRAMAN』といった前例がありますね)このありそうでなかった設定には思わず唸らされましたね。新しくもあり同時に奇をてらいすぎていない、良い挑戦だと思います。

 これまでのウルトラマンにおける防衛チームの隊長のイメージを一言で表すと「見守る者」。ウルトラマンに変身する主人公ら若者を導き、共に戦ってくれる頼れる大人としてのポジションでした。そんな隊長がウルトラマンの変身者になった場合どのようなドラマが繰り広げられるのか、精神的に成熟した人物を主役に据えた物語への期待に早くも胸が高鳴ってきます。他にもシリーズの定番である「あいつ(主人公)いつの間にかいなくなるよな」問題は隊長だと誤魔化し辛そうだけどどうするのか?といった疑問も湧いてきますね。

 

 

 そんな気になる隊長主人公「ヒルマ・ゲント」を演じる役者・「蕨野友也(わらびの・ともや)」さんですが、特撮ファンとしては『仮面ライダードライブ』のハート役の人としても馴染み深い人物。敵幹部ながら愛情の深い魅力的なキャラクターを演じてくれた蕨野さんがウルトラマンで主役の座を得たことにどこか感慨深いものを覚えます。ドライブに出演していた頃と比べて少々老けましたが、それがむしろアラサー主人公としての“味”を出しているようにも感じますね。

 

 

 そして本作のニューヒーロー「ウルトラマンブレーザー」のビジュアルも特徴的。結晶体のような意匠が左頭部に付いているほか、左半身を中心に赤と青のラインが集中している左右非対称(アシンメトリー)な見た目は中々にユニークです。前作の『デッカー』も左右非対称なデザインでしたが、ブレーザーはそれ以上と言えますね。

 何より基本のカラーリングが銀と黒のみ、しかも銀色のカラーはさながら骨格で、肉体を覆うかのように浮き出ているデザインも異質に思えます。加えて胸のカラータイマーが心臓、赤と青のラインが動脈と静脈のようにも見えるのですが、肉体の皮を剥ぎ取ったような見た目から人体模型を眺めている気分になってきますね。この筋肉と骨がむき出しになったかのような独特のビジュアルには何とも惹かれるものがあります。

 ブレーザーの出身地といった設定も興味深いです。「M421」というこれまでのシリーズにはなかった全く新しい星系が登場したことにも驚きを隠せません。またニュージェネウルトラマンはどこから来たのかはっきりしていない場合もある一方で、過去のウルトラマンとの関係が深い者が多いのが特徴でもありました。ところがブレーザーは現状過去作との繋がりが全くと言っていいほど確認されていません。独自の存在感を放つブレーザー、ミステリアスにも思えるこのウルトラマンに注目したいところ。

 

 

 ブレーザーだけでなく、防衛チームの主戦力として活躍するロボット「特戦獣 アースガロン」にも目が留まります。『Z』で登場した特空機を彷彿とさせるポジションですが、元ネタが存在しない完全新規ロボット怪獣という点が魅力的です。ゴジラ体型でゴツゴツした武骨な見た目に反して、瞳はくりんとつぶらで愛らしさを覚えるのが何とも素敵。この愛嬌溢れる見た目からして、「特空機1号 セブンガーのような人気を集める新規ロボット怪獣を作ろう!!」という制作陣の気概が感じられますね。

 そんなアースガロンやブレーザーと戦う怪獣も気になるところ。現状は「バザンガ」という新規怪獣が1体確認されるのみですが、他にはどんな新規怪獣がいるのか、はたまた過去作の怪獣から誰が出てくるのかといったことを考えるだけで楽しみになってきます。

 

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 他には特撮番組には欠かせない玩具情報にも驚きの情報がありましたね。まずブレーザーの変身アイテムである「ブレーザーブレス」のギミックが衝撃的で、付属の「ブレーザーストーン」を装填することで発光する色鮮やかな光アニメーションには度肝を抜かれました。他のストーンを使えばそこに描かれているウルトラマンの変身音とそれを意識したアニメーション(ウルトラマンのぐんぐんカットを再現しているのが凄まじいい)になるなど、光の表現の多彩さからはこれまでの変身アイテムと比べても明らかにクオリティが向上していることが読み取れます。その分値段も跳ね上がっていますが……

 さらに上のアースガロンの可動フィギュアも発売されるようですが、こちらも可動範囲が広いうえに光の発光と音声内臓を両立させているとのことでこれまたぶっとんでいます。さらに両商品とも主役のセリフが入っているとのことで、まるでプレミアムバンダイ限定商品と見紛いそうになります。一般販売の玩具もここまで来たか……!と1人勝手に感動してしまいましたね。

 

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 ラストは本作の監督を務める田口清隆氏と蕨野さんのインタビューについて。田口監督と言えば『オーブ』や『Z』などを中心にニュージェネ全体に関わってきた、近年のウルトラマンに欠かせない存在。そんな監督が蕨野さんと共に、ブレーザーについて生き生きと語っていく様子は何とも微笑ましかったです。怪獣の習性や弱点を解析し、作戦を立てて行動していく防衛チームを作ろうとしている」といった興味深い話も多く聞くことが出来ました。

 そしてブレーザーという作品が「コミュニケーション」をテーマにしていることに大きなポイントを感じました。立場も思想も異なる相手と如何にして対話し、理解しあっていくのか……この説明からして重苦しいテーマを扱っているように思えますが、作品自体はエンタメ重視にしていく模様。そんな田口監督渾身の内容故に、放送前からテンションが上がりっぱなしです。

 

 

 というわけでブレーザーの発表に関する所感でした。ここまでの情報をまとめるとどれも熱量が入っており、例年以上に気合が入った作品に仕上がっていることが伺えます。しかも本作は本国の他にも中国やタイ、インドネシアといったアジアの主要な国・地域の言語吹き替え版も世界同時配信するとのことで、世界に向けてよりウルトラマンの熱を広げていこうしているのも伝わってきました。ここまで力の入れように拘っている作品、期待するなというのが無理です。

 いずれにせよ毎年新作ウルトラマンを楽しんで視聴している身としては、今年もまた大いに楽しめそうなので実に嬉しいです。ニュージェネウルトラマンの枠組みを越えて新たなシリーズを構築しようとする勢いのブレーザー、7月の放送が待ちきれません。そんな想いに胸を馳せつつ、今回はここで筆を置きたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:ブレーザーとは、「クェーサー」という巨大楕円銀河の中心にある大質量ブラックホールがエネルギー源となって明るく輝く天体の1種を指す。