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2023年春アニメ簡易感想 その6

 

 

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 様々な時空のスパイダーマンが共演するアニメ映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』の新しい予告が先日到着。前作から大きくスケールアップした世界観で主人公のマイルス・モラレス/スパイダーマンはどのような戦いに巻き込まれていくのかという期待を以て視聴した動画からは、意外な要素がいきなり炸裂していました。

 スパイダーマンの実写映画3シリーズ、それぞれの主役のスーツが冒頭から映り込む演出には本当に驚きました。加えて日本語版予告では各主役を演じる吹き替え声優さんたちのセリフ付きとかなり豪華。まるで実写のピーター(スパイディ)たちが、これから過酷な戦いに臨むマイルスを応援してくれているかのようで感動させられます。

 そしてストーリーに関してはマイルスがスパイダーマンになった者にとって避けられない「大切な人との悲しい別れ」という運命を覆していくようです。様々な媒体においてスパイダーマンは世界と大切な人を天秤にかけられるなど本当に辛い目にばかり遭ってきましたが、それらをマイルスがぶち壊してくれるとなるとテンションが上がりますね。スパイダーマン映画の日本版キャッチコピーの定番である「運命を受け入れろ」に対して、劇中のマイルスの「運命なんてぶっ潰す!!」という言葉は何とも頼もしく聞こえてきます。

 ですがその過程で別次元のスパイダーマンたちと敵対することになるのが不穏ですね。今回初対面となるミゲル・オハラ/スパイダーマン2099はともかく、グウェン・ステイシー/スパイダー・グウェンといったかつて共に戦った仲間とも戦わなければならない可能性があるのが辛いですね。(一方でピーターが娘を連れてきてることにほっこりしたり)果たしてマイルスはスパイディ軍団相手に孤独に戦い抜けるのか、戦々恐々とした感覚を抱きながら公開を待っていたいと思います。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

【推しの子】

第2話「三つ目の選択肢」

 アイの死後ミヤコさんに引き取られたアクアとルビーも中学生になり、物語が本格的にスタートした第2話。何と言ってもアイドルを目指すルビーのひた向きさと、それをあの手この手で止めようとするアクアの過保護っぷりが印象に残りました。アイの事件や芸能界への絶望もあってルビーに同じ轍を踏ませたくないアクアの気持ちはわかるものの、変装して地下アイドルに探りを入れるなどあまりにも度を超えたやり口には恐怖を感じます。(とはいえ復讐ばかりに囚われずに現世の家族も大事に想っているのは良いことなのかも?)

 対してルビーはアイドルへの憧れや前世の境遇もあってかなり前向き。仄暗いものを見てしまったアクアとは違い、キラキラしていた母のようになりたいという純粋さは危うく見えるものの応援したくなりますね。復讐という闇に落ちていく兄とアイドルという光を駆け上がろうとする妹……この綺麗なまでの対比には一周回って感嘆すら覚えます。

 そんな2人を様々な形で支えてくれる周囲の大人たちも今回の注目ポイント。ミヤコさんはかつてのノイローゼっぷりが嘘のようにアクアたちのもう1人の母親としてしっかり見てくれていますし、子供部屋おじさん五反田監督も俳優の道を諦めているアクアにアドバイスしてくれるなど安心感に溢れていました。ルビーに事務所のアイドル事業再開を誘う展開も、そんな大人たちの心意気が感じられましたね。

 

 

山田君とLv999の恋をする

第3話「オフ会したいなぁ♡」

 元カレへの未練をすっぱり捨て去り桃ちゃんと共に合コンに繰り出す茜。しかし乗り気ではないうえにゲームのことばかりを考えている様子に変な笑いが出てしまいました。リアルの恋愛よりもゲームに熱中し出す辺りに彼女も着実に“染まってきている”ことを実感させられます。(合コンで出会った男子との会話からも陽キャとの絶妙な距離感が出来ていることがわかります)とはいえ山田とギルドマスターの「瑠璃姫(るりひめ)」の意外な仲に無自覚なままショックを受けるなど、山田との関係にギクシャクし出す微笑ましさは健在で少しだけホッとしました。

 また瑠璃姫がネカマという事実に気付かなかった点からも、茜がまだまだリアル寄りであることがわかります。瑠璃姫に関しては前回の時点でネカマっぽいと判断していた身としては、性別の違うアバターを使うことはゲーマーではない人にとっては理解し辛い感覚なのかもしれないと考えました。瑠璃姫っぽい少女を重ね合わせてしまったのも無理はないかもしれませんね。とはいえオフ会当日で真実を知ってしまった以上、茜がこのオフ会あるあるを前に適応していけるのか楽しみなところではあります。

 

 

スキップとローファー

第3話「フワフワ バチバチ

 生徒会に入るかどうかでワチャワチャしたり、みんなで映画を見に行くなど今日も青春真っ只中な美津未たち。今回は何と言っても眼鏡女子の「久留米誠(くるめ・まこと)」の描写が実に濃かったです。内向的で誇大妄想が激しいタイプながら、美津未との交流で凝り固まった固定観念を取り払っていく過程が何とも微笑ましかったです。中でも全く異なるタイプの結月ともポップコーンの味で打ち解け合い、違う味を試すように他人にも興味を示していく流れが素敵でしたね。

 他にもクラスメイトの1人「江頭ミカ(えがしら・ミカ)」のシーンも印象的。前回に続いて志摩くんにアピールするために美津未たちを引き立て役にしようとしたものの、それ以上に平凡な自分に対するコンプレックスを抱いているのがいじらしかったです。自分を可愛く見せる努力をしても周りには勝てないと悲観的になっている姿には少々同情を寄せてしまいます。今回街や人との思い出を好きになっていく純粋な面を見せた美津未の様子もあって、彼女が自分自身を好きになれるのかに注目したいですね。

 

 

この素晴らしい世界に爆焔を!

第3話「紅魔の里の守護者達(ガーディアンズ)」

 前回も登場しためぐみんの兄貴分(?)の「ぶっころりー」にスポットが当たりましたが、あまりにもダメダメなキャラにまたもやドン引きしてしまいました。想い人の「そけっと」へのストーカー行為が絶妙に気持ち悪いほか、ニートであることが完全に足を引っ張っているのが何ともひどかったです。(そのくせ行動力はあるからそけっとに嫌われていると誤解されても仕方ない……のか?)ただそけっとの占いで脈なしかと思いきや、実は……といった展開には驚きましたね。彼女への好感度はそこまで低くはないということでしょうか。

 そして今回はめぐみんとゆんゆんの関係も濃く描かれていました。読書の話題などでいまいち素直になれないゆんゆんと適当にあしらうめぐみんにもどかしさを覚えたものの、何だかんだでお互いのことを想っていることがわかる様子にほっこりさせられます。これまでの描写からも読み取れるように、本当は友人になれる間柄なのでしょうね。クラスメイトの誘いを断ったゆんゆんと一緒に下校するラストは、そんな言葉を出せずにいる2人のあまのじゃくっぷりが少しだけ改善されたように感じました。

 

 

贄姫と獣の王

第1話「生贄と供犠の夜」

 個人的に待ち焦がれていた作品の1つ。かつて人間と魔族が争っていたという世界観で描かれるラブロマンスのアニメ化です。生贄として差し出された少女「サリフィ」と、魔族の王様のどこか危なっかしい関係に早速心躍らせてしまいました。基本的には『美女と野獣』テイストに則った展開が繰り広げられているものの、サリフィの明け透けかつ自由奔放なキャラクターのおかげで緩い雰囲気が維持されていましたね。彼女の行動に王様や他の魔族たちが振り回される様子は何ともおかしくてクスっときてしまいます。

 とはいえ世界観が世界観なので暗い要素も存在しているのがこの作品の特徴。特に両親に生贄として育てられたサリフィと、人間とのハーフである王様それぞれの苦しみがしっかり描かれていました。王様が人間の姿になったシーンはケモナーの皆様がさぞ驚愕したであろう……それ故自分の身に価値を見出せない両者が、お互いを必要とすることで満たされていく構図には心が暖かくなりますね。サリフィに「レオンハート」という名前を付けてもらった王様の安らいだ表情も印象的です。総じて原作既読のファンとしても素敵な初回だったと思います。

 

 

 スパイダーバースといえばもう1つ気になっているのがミゲルですね。前作のラストに登場し本作でキーパーソンを務めるらしい彼ですが、前作と比べるとかなり雰囲気が異なっていることがわかります。コミカルで余裕たっぷりだったあの時と比べても、予告のわずかな登場シーンからは余裕のない態度が読み取れます。(吹き替えの関智一さんの演技も、スネ夫からハドラーになったくらいの変わりようです)全体的に憔悴しているようにも見える姿もあって、前作の後に何かしら過酷な運命に遭ったのでしょうか。というか、このミゲルは前作に登場したミゲルと同一人物なのかも怪しいような……?全貌がわからない現状妄想に過ぎませんが、色々と考えてしまいますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。