少年はみんなのために
みんなは少年のために
ウィンへの感情が激重なヒロインが多い……多くない?
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- ウィンのヒロイン友人対決!
デュエマさいこークラブの部室が落書きされている嫌がらせの現場から始まった今回のデュエマWIN。ここまでは予告で見た通りでそこまで驚きではなかったのですが、それだけでなくエリザ先生にも被害が及んでいたことにはショックを受けましたね。お弁当をゴミ箱に捨てるという陰湿さが学園モノ定番のいじめ描写そのもので、妙な生々しさに見ていて苦しくなってくるものがあります。(一方で部室の件よりもエリザ先生に危害を加えたことに憤るウィンはカッコよかったのですが)
そんな中繰り広げられたのがウガタVSボウイという意外な対決。嫌がらせの容疑者としてボウイを疑うウガタと、そんな彼に振り回されるボウイのやり取りは何とも愉快なものでした。「穿った見方」の正しい意味について言及*1してくるわ、例によって長考で焦らしてくるわとウガタのフリーダムぶりに変な笑いが出てきます。そんな彼にツッコミを入れるボウイも、良識の範囲内で頑張っているのが好印象でしたね。
しかしどちらもウィンのために行動していたのが素敵なポイントでした。中でもウガタが「あいつを傷つけたくない」とはっきりウィンのことを想っている発言をしたのはかなり印象的です。4話の出来事からウィンへの理解を深めたのはわかっていましたが、まさかここまでウィンを慕うようになるとは予想外でしたね。最初こそひねくれていたウガタですが、彼にとってもウィンやデュエマさいこークラブが「守りたい、心地の良い居場所」になっていると思うと、少々顔が綻んでしまいます。
対するボウイも前作からウィンと戦ってきたライバル兼親友ということで意地を見せた点も忘れてはいません。これまでのように言い方そのものは素直ではないものの、ウィンたちを心配していることが伝わってきてこれまたほっこりさせられました。D4の一員としての誇りを見せたうえで、ウガタに勝利してみせたのもカッコよかったです。(何気に特殊な形式を除けば今回がボウイの初勝利!めっちゃ嬉しい!)
といった感じでウィンのことが大好きなヒロイン同士の対決、かのようにも見えた今回。2人とも「ウィンを助けたい」という感情は同じなのに、協力出来そうにない間柄になっていることに微笑ましいものを覚えます。この調子だとボウイとウガタの対立は今後も続いていくのかもしれません。自分への強火感情を持つ友人を生み出すウィンの恐ろしさを改めて実感しつつ、2人の関係の今後に注目が集まります。
- チェッカーフラッグをはためかせ、爆走する宝石車
トライシェルビ-P6(パッセージシックス) 光文明 (7)
クリーチャー:メカ・デル・ディネロ
パワー5000
▪️S・トリガー
▪️ブロッカー
▪️このクリーチャーが出た時、自分のメカを1つタップしてもよい。そうしたら、メカ・メクレイド5する。(メカ・メクレイド5:自分の山札の上から3枚を見る。その中から、コスト5以下のメカを1枚、コストを支払わずに使ってもよい。残りを好きな順序で山札の下に置く)
ウガタ戦にてボウイがシールドから登場させたクリーチャー。彼のメイン種族であるメカ・デル・ディネロの1体で、この種族の特徴である車のようなビジュアルが目を引くカードです。鋭角的なフォルムとギラギラとした宝石も目に留まりますが、中でもサイドカーらしき2輪車と合体しているのが興味深いところ。(アニメでは最初バラバラに登場して、直後に合体していました)
まずコスト7、パワー5000のS・トリガーにしてブロッカーと、トリガーブロッカーとしての基礎スペックは中々のもの。加えて登場時にメカ1つをタップすることでメカ・メクレイド5を行えるので、上手くいけば1度のトリガーで最大2体を並べることが可能です。タップ対象はこのクリーチャー自身はもちろんのこと、事前に出しておいた他のメカでもOKというのが嬉しいところ。ビート系のデッキには展開を優先し、あちらがワンショットキルを狙ってきた際に余裕がなければブロックするのみで留めるなど、相手に合わせて対応するといいでしょう。
メクレイドの対象であるコスト5以下のメカはいずれも強力なので、《ドラン・ゴルギーニ》といった横並びすることで真価を発揮するメカを踏み倒すのがおすすめ。中でも《ルベル・ゴルギーニ》や《シェケダン・ドメチアーレ》はブロッカーを持っており防御にも参加出来るため、防御を固めるには持ってこいのチョイスとなっています。(ルベル・ゴルギーニは警戒能力でタップしたメカをアンタップしてくれるのがまた相性抜群)トリガークリーチャー特有のコストの高さから手打ちするのは厳しいものの、上手くいけばメカを一気に展開出来るので余裕があれば狙っていきたいところです。
難点としてはメクレイドが失敗した場合や、出せるメカにブロッカー持ちがいなかった場合などでしょうか。相手の攻撃を止めたい場合、タップしてブロックに参加出来なくなるのは結構なデメリットだと言えます。上述の対応も状況によっては大きなプレッシャーになりかねませんし、このカードを使用する際は慎重な選択が求められることになります。ブロッカー1体として堅実に守るか、大当たりを狙って派手に賭けるか……メクレイドのギャンブル要素が強いトリガーとして使いこなしてみたいですね。
- 学園を乱す者を許さぬマジョリティ
さて問題の嫌がらせの件ですが、終盤明かされた犯人については「ファルゴを中心とした大勢の生徒」という答えだったので度肝を抜かれました。どうせファルゴの仕業だろうとタカをくくっていたので、彼個人ではなく集団で嫌がらせをしていた事実に驚きを隠せません。そして表面上はフレンドリーに接していながら裏は真っ黒なファルゴ本人はともかく、何よりも生徒たちのシーンでさらに驚愕。ウィンたちを「異分子」とみなして排除しようとする様子は、1人1人が話す不気味な演出も相まって相当ゾッとさせられます。
ただ平穏な生活を送りたいだけな生徒にとって、マイハマ学園の型に嵌らないデュエマさいこークラブの存在を疎ましく感じるのは必然なのかな、とも思います。D4たちを慕い、学園の授業を謳歌しているであろう生徒たちの方がほとんどなので、それに反した者たちに向けた反感が強まるのも無理はありません。学園という小さな社会において、マジョリティ(多数派)によるマイノリティ(少数派)への迫害はある意味でリアルに起こりそうなシチュエーションであるとも言えます。
とはいえ劇中のイカれた描写はやはり異常だと感じますね。ほぼ全員が正気ではないようにも見えますし、何かしらの洗脳がされていると言われても不思議ではない絵面が広がっていたと思います。ファルゴも前回の心の授業から嫌らしさが悪化しているようですし、案外色々な秘密が隠されていそうな気がしますね。(やっぱりこの学園の女神が怪しいかも……?)ともあれウィンたちデュエマさいこークラブとファルゴとその取り巻きたちの対立は、この先もしばらく続くことになりそうです。
というわけでファルゴとの決戦へと話が進むのかと思いきや、次回はどうやらカレンにスポットが当たる模様。どうやら学園生活で周囲と噛み合わないことが多く悩んでいるようです。これに関しては忍びとしての生い立ちが、カレンと友達との関係に大きな溝を作っているのが容易に想像出来ますね。以前から部室で隠し扉を作るなど忍者要素が垣間見えていたので、彼女が日常生活でみんなとのズレが感じていると思うと胸が苦しくなってきます。
一方でカレンの秘密についてようやく触れられるっぽいのは喜ばしいところ。前作で忍びとしての正体を見せたものの全く言及されてこなかったので(というかウィンが細かいことは気にしないタチなのもあってでカレンに何も質問してこなかったせいでもありますね)、彼女のこれまでの謎が明かされることに大きな期待を抱かずにはいられません。「普通の女の子」を追い求めているであろうカレンのメイン回、実に楽しみです。
ではまた、次の機会に。