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2023年春アニメ&特撮簡易感想 その26

 

 

 

 2021年にアニメが配信・放送され、先日ナイトストライクガンダムが主役の外伝も完結した『SDガンダムワールド ヒーローズ』に新たな外伝が登場。騎士ガンダムときて今度は武者頑駄無が主役というチョイスには納得しつつ興奮させられます。(この調子でコマンドガンダムが主役の外伝までやってほしいですね)加えてタイトルに輝羅鋼物語とあるように、今回の武者頑駄無は輝羅鋼(きらはがね)を纏った豪華な武者鎧となっているようです。輝羅鋼の復活は以前大きな話題になりましたが、バンダイ側も新技術によって再び世に出ることになった輝羅鋼を全面に押し出そうとしているのでしょうね。

 これだけでも中々に濃い情報なのですが、個人的には同じくメインビジュアルに載っている悟空インパルスガンダム信長ガンダムエピオンも見逃せません。悟空に関しては前作でナイトストライクとの手合わせで幼くなった姿で登場していましたが、信長はヒーローズ完結後全く音沙汰がなかったので再登場してくれるのはかなり嬉しいです。最終決戦の後に彼と佐助が何をしていたのか、そしてどのような活躍をしてくれるのか今から楽しみです。SDガンダムワールドの一ファンとして、本作も思う存分楽しんでいきたいと思います。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

【推しの子】

第11話(最終話)「アイドル」

 「アンタの推しの子になってやる」という最高のタイトル回収。とうとうやってきたB小町のデビューライブで暗い影を落としっぱなしだったかなが、アクアの応援を見て一気に活力を取り戻していく様子にテンションが爆上がりしました。自分を見てもらえない絶望を乗り越えて、気になる相手に自分を見てもらうんだ!とまでなっていく過程は本当に見ていて気持ちがいいです。母の面影を魅せるルビーとはまた別にアイを重ねるポーズをとってみせる演出が、かなの再起をより際立たせています。ライブシーンの作画クオリティもさることながら、目が痛くなるほどの色彩が何とも豪華な前半でしたね。

 その後は再びチョロインとなったかなと彼女のアクアへの好意に気付いたMEMちょに笑いつつ、次なる舞台の仕事への布石に胸をザワつかせられることに。かなとあかねという天才同士の睨み合いが面白かった一方で、アクアが着実に自分の父へ近づいてきている過程に不安なものを覚えます。とても前半でヌルヌルオタ芸を見せていた奴と同一人物とは思えない。波乱な要素を孕みつつ、2.5次元の世界へと続く!と2期の告知も兼ねて終わるのが何とも意味深でしたね。

 

総評

 話題のアイドルとサスペンスが入り混じる原作漫画の雰囲気をより進化させてくれたアニメ化、というのが本作の個人的な印象。第1話が90分という劇場版レベルのスタートで切り出したことで、看板を飾る主役が1話で退場しその子どもたちの本筋が始まる衝撃的な展開をより映えるものに仕上げてくれていました。死亡後は回想シーンなどでしか出番のないアイの存在感が終始保たれていたのが個人的には意外なポイントで、おかげで本作がアイを中心に回っていることを改めて感じることが出来ました。アクアをはじめとした面々のアイへの理想が見える演出はまさしく偶像(アイドル)といったところでしょう。

 そして本筋はアクアの復讐劇を進める中、芸能界のブラックな部分をバンバン映していくのが印象的。中でもあかねの炎上のくだりはアニメになってより深刻に描かれていたと思います。そうした問題をアクアが解決しようとするなど、ほんの少しの“優しさ”も入れることでそこまで絶望的な絵面にならずに済んだのも面白かったです。(アクアのお人好しな面を見せることで、彼が単なる復讐鬼で終わらないようになっているのもグッド)個人的にも満足のいくアニメ化だったので、2期の放送も楽しみです。

 

 

山田君とLv999の恋をする

第13話(最終回)「朝 起きたら」

 山田を巡る恋の物語の序盤は、椿が彼に告白してから玉砕するまでの過程に早速胸が張り裂けそうになりました。自分の想いが実らないことを確信しながらも、山田への好意を続けざまに伝えて晴れ晴れとしていく椿の姿は悲しくもとても清々しかったです。山田のキョトンとした態度や優しい対応がかえって辛いと感じますが、それでも思いのたけをぶつけた椿の涙のおかげで苦しくもすっきりとしましたね。色鮮やかな演出もあって、失恋した少女の描写としては100点満点だったと思います。

 そして肝心の茜は1話以来の酔っぱらい状態になってたことに呆れてしまいましたが、その後の山田の好意に気付く慧眼を発揮したことには一転してびっくり。自分が告白する前に相手に告白させるという、意表を突く行動にはある意味で尊敬の念を抱きます。その後は想いを隠さなくなった山田と戸惑いつつもそれを受け止める茜の流れにときめきを感じっぱなしでしたね。中でも山田の「バレたか」の破壊力はすさまじいものがありました。そうして付き合うようになったものの、基本はあまり変わらないのがまたこの2人らしいです。それでも一歩ずつ変化しているであろう茜と山田の関係にドキドキしつつ終わったのが実に本作らしくて、実に素晴らしい最終回でした。

 

総評

 ネットゲームを通じて始まる恋、といった感じのラブストーリー。元カレと別れて傷心の主人公がゲームで知り合ったイケメンと出会い、様々な出来事を経て互いに惹かれあっていく様子が見ていて楽しいものに仕上がっていました。茜は最初こそ荒れ気味だったものの徐々に世話焼きで優しい一面を見せていくのが素敵な主人公で、彼女が山田に惹かれるだけでなく山田が彼女に惹かれていくことにも納得がいきます。対する山田は不器用なものの肝心なところでは絶対に間違えない、理想的な相手ながらゲームに関しては問題点もあるのが魅力。そんな2人が距離を縮めていく過程はコミカルで、何ともこそばゆかったですね。

 2人を取り巻くサブキャラもやたら濃かったのもここすきポイント。アホの子ペット化が進む瑠奈や最終話で大物らしいことが判明した鴨田さん、独り身合コンモンスターの桃ちゃんとアクの強い面子が揃っており、恋愛やゲーム関連のストーリーを大いに盛り上げてくれました。中でも茜の恋のライバルである椿ゆかりは登場が遅かったものの、山田に向けた好意が複雑で絶大なインパクトを残してくれました。恋愛ものにおいて失恋シーンは最大の山場の1つだと思っている身としては、最終話の彼女は本当に“美しかった”と声を大にして言いたいです。

 

 

贄姫と獣の王

第11話「加護と王妃の代理」

 アヌビスの提案で王妃代理となったサリフィの試練が迫る中、前半はアミトにスポットが当たりました。友人のサリフィや想い人である「ヨルムンガンド」を心配する健気さに胸打たれたと同時に、ヨルムンガンドを振り向かせようとした自分を恥じる姿には心苦しいものを覚えす。(それを差し引いても想い人の「伴侶を持つつもりはない」という言葉を聞いたらショックを受けるのは当然と言えますね)そのうえでサリフィからその好意を肯定してもらい、ヨルムンガンドにアミュレットを渡すシーンで一転してキュンキュンさせられましたね。不気味そうな第一印象からどんどん可愛くなっていくアミトにも目が離せません。

 そしてサリフィの王妃代理としての初仕事では属国側の中々にドロドロした家族事情を見せつけられることに……サーブル国の王妃が息子を溺愛するあまり、あの手この手でサリフィへの嫌がらせをしてくる展開にはザワザワとしたものを覚えました。サリフィがかつて母に向けられた「偽りの笑顔」を思い出す流れにも、母親の歪んだ愛や打算に対する生々しさが感じられます。その分サリフィをモフモフで癒す王様のいじらしさに思う存分癒されましたが、彼女が抱えるトラウマに対する不安はまだまだ拭えなさそうです。

 

 

華衛士(センティカ)F8ABA6ジサリス

第8話「むじゅんした心」

 復ッ活ッジサリス復活ッッといった感じで意外とあっさり戻ってきたジサリス。復活した方法についてはヴァニタスが説明していたものの、例によってどういうわけなのかよくわからないのが何とももったいないと思ってしまいます。(後述のループ世界の性質を利用して自分が倒される前の時間に戻ったのでしょうか?)とはいえ復活後の余裕たっぷりな態度でヴァニタスを翻弄し、さらに新しい剣型武器まで披露して倒すなど戦闘シーンでの活躍は流石と言ったところです。
 そんなジサリスが今回アユカへの感情を少しだけのもちょっとした見どころ。自分の役割を投げようとしたアユカに初めて感情的な態度を見せた時は驚きましたね。アユカもアユカでジサリスの「あの女を殺すのは俺だ!」に安心感を覚えていますし、この2人の関係が一言では言い表せないくらい複雑なものになっていることを感じました。

 そしてループ世界の真実にはちょっと涙。ヴァニタスの妻と娘の死の瞬間までを何度も繰り返している事実は中々にショッキングでした。2人の死に目に来れなかったからなのか、家族の死をひたすら繰り返す世界に留まるヴァニタスの自罰的な姿勢には悲しいものを覚えます。前回はヴァニタスが何に怒っているのかわからなかったのですが、事情を知った今だと彼の怒りや苦しみも何となく理解出来ますね。(あと余談ですが、冒頭でゼーゲンが何故かエア指揮者をやっていたシーンがシュールすぎて吹き出してしまいました)

 

 

 ガンダムと言えば先日、ガンプラをはじめとしたガンダム関連のバンダイプラモデル製品の取扱説明書がWEB上で読めるサービスが開始されました。HGやMGといった定番のブランドはもちろんのこと、ガンダムキャラのFigure-rise Standardも扱っているとのこと。

 

manual.bandai-hobby.net

 

 ガンプラの説明書は読み物としての側面もあり、機体や世界観の意外な設定もちらほら書かれていることで有名です。お目当てのガンプラが手に入りにくい昨今で説明書だけでも読んでみたいという人、細かい文字が読みにくい人には持ってこいの資料となるでしょう。

 かくいう僕もサービス開始当初から様々なガンプラの説明書を読んで楽しんでいます。個人的には上のヒーローズのようなSDガンダムの説明書、中でも同封されている漫画も読んでみたいなぁ……とか思っていたりしますが、それは今後のアップデートなどに期待しておくとしましょう。

※上のリンク先で表示される利用規約でも説明されていますが、私的使用を超えた使用」、例えば「説明書をスクショしてネット上に上げる」などの行為は禁止されているので絶対にやめましょう

 

 

 ではまた、次の機会に。