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デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編(デュエル・ウォーズ) 第23話「怪異!逆マイハマ学園」感想

さかさま世界で見つけられるか?

オカルトホラーになりそうでならないのがこのアニメのスタイル

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  • 世にも奇妙なマイハマ学園

 しばらく続いたリッパー教授のお授業はお休み、今回のデュエマWINは掃除中のカレンが見つけた謎の地図に書かれた「フィールド・オブ・ウィナ」を巡る話が展開されました。何でもリッパー教授曰く「戦ったデュエリストに“想像を絶するもの”を与える秘密のバトルフィールド」とのことですが、絶妙に胡散臭いです。(とはいえデュエマでは普通にあり得そうな話でもありますね)今回の冒頭で判明したマイハマ学園の女神「勝利の女神ウィナ」との関連性など、学園そのものの謎に踏み込んでくるかのようなストーリーの引き込み具合に惹かれます。

 さらにそこから都市伝説「逆マイハマ学園」にまで話が発展することに。学園七不思議にまで数えられているらしい謎の別世界に迷い込むという定番のオカルト展開には色々とギョッとさせられました。階段を後ろ向きで降りたり鏡から別世界に迷い込んだりと、学校の怪談テイストがわかりやすく加わっています。まぁ性格など様々なところが逆な逆マイハマ学園のウィンたちのやり取りなど、みんなこの異質な状況を普通に受け入れていたので彼らの順応性の方に驚かされましたが……最後には夢のようにあっさりと描かれていた件もあり、一見しておどろおどろしいモノになりそうな内容をコミカルに描くのは本作らしいと言えますね。

 それにしてもこれらの秘密を抱えたマイハマ学園についての謎は深まるばかり。ただの

学園ではないことは度々語られてきましたが、今回それが決定的になってきたように感じます。飾られている女神ウィナも、ただの偶像ではなくクリーチャーの可能性があって不穏なものを覚えずにはいられませんでした。ともあれ引き続き学園の謎についてを注目していきたいと思います。

 

 

  • 穿田見はかく悩みし

 今回の影の主役とも言えるのがウガタ。冒頭彼が学園の女神に「優柔不断な自分を変えたい」というお願いをしていた姿には少々驚かされました。ウガタが神頼みするキャラだったとは思っていませんでしたし、何よりそこまでして自分の優柔不断を治したいと思っていることはかなり意外に思います。普段こそ深読みと長考を重ね仲間たちにツッコまれる立場でしたが、本人がそのことを気にしていることにちょっと同情を覚えますね。

 そんな中上述の逆マイハマ学園で出会った「逆ウガタ」のインパクトも鮮烈でした。せっかちで早口、そして即断即決とこちらのウガタとはまるで正反対のキャラはなるほどウガタの逆だということを実感させられます。デッキ内容も対照的で、元のウガタが様々な状況に対応するためのハイランダーなのに対し、逆ウガタは《特攻の忠剣ハチ公》を多く搭載してシンプルにワンショットを決める【ハチ公ワンショット】だったので思わず吹き出してしまいました。(それでいて「通常よりもカードが多く積まれている」という共通点があるのも面白いところ)《Q.Q.QX.》でガチンコ・ジャッジの手間を省くなど、徹底したスピード重視のスタイルをキャラとデュエル両方で見せてきたのは興味深かったです。

 そして逆ウガタの勇猛果敢なデュエルに憧れるウガタが描かれましたが、個人的にはその方向性には少々首を傾げるところ。ウガタにとって悩んでしまう性格はコンプレックスかもしれませんが、裏を返せば慎重かつ思慮深いということでもあります。それは決して悪いことではないので、ウガタにはそのことに気付いて今の自分も肯定していってほしいですね。もちろん迷わない姿勢も大切なので憧れることもしつつ、思慮深い自分を忘れないニューウガタを目指していく展開に期待したいです。

 

 

  • 御旗をかざす食器が「アビスここに在り」と叫び奔る

フォック=ザ=ダーティ 闇/自然文明 (5)
クリーチャー:アビスロイヤル
パワー5000
▪️アビスラッシュ:このクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。そうしたら、このターン、このクリーチャーはプレイヤーを攻撃でき、ターンの終わりに山札の下に置かれる。
▪️革命チェンジ:アビス(自分のアビスが攻撃する時、そのクリーチャーと手札にあるこのクリーチャーを入れ替えてもよい)
▪️このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から4枚を表向きにする。その中からクリーチャーを1体、手札に加えるかマナゾーンに置く。残りを墓地に置く。

 前回《アビスベル=覇=ロード》と共に覚醒した新アビス。ジャシンの側近の1人である《フォーク=フォック》が新たな姿と力を得たカードです。見た目は元のフォーク=フォックが黒いライダースーツを纏っており、以前の不気味な見た目から一転してワイルドな風貌に様変わりしているのが興味深いです。他にも武器のフォークにアビスの旗が付けられているのが大きな特徴で、恐らくは暴走族で言うところの「旗持ち」の役目を担っているのかと思われます。最初期からジャシン帝と共に登場しただけあって、族としての地位がそこそこ高いことにも納得がいきますね。

 そしてカードとしての性能はコスト5でパワー5000とバニラ並みの基礎スペックを持っており、革命チェンジで即座に出せるのが強みとなっています。アビスには《ハリート=ハイホ》や《ベル=ゲルエール》など優秀なウィニーが揃っているので、チェンジ元には困らず早期に出していけます。加えて自前のアビスラッシュもあるので墓地から出していける点も見逃せません。ここからさらに覇=ロードなどの大型革命チェンジアビスに繋げていくといいでしょう。

 他にも登場時にデッキトップ4枚から1枚を手札orマナに、残りを墓地に置くcipも地味ながら優秀。《ライマー・ドルイド》と同系統のcipから手札補充の選択肢が増えたことで、欲しいカードを持っていける柔軟性を獲得しています。選ばなかったカードも墓地肥しに使われるため無駄がなく、後続の革命チェンジやアビスラッシュをサポートしていけるのはかなり便利です。序盤の内から複数の方法で出していき、後の大型に繋げていく……新たなアビスの中継ぎとしての活躍に期待出来そうですね。

 

 

  • 孤高の王者の母への愛……?

 逆マイハマ学園などの印象が強かった回でしたが、冒頭のカイザのシーンもかなり印象的でした。カイザが神に祈る姿はウガタとはまた別の意外性がありつつ、彼がデュエル・マスターを目指す理由が少しだけ明かされたことに思わず息を飲みましたね。「母のために」という言葉とその母らしき女性が炎の中に消えていく回想シーン……具体的なことは全くわかりませんが、カイザと母親には何かしらの事件があったことは確かなようです。(そしてカイザが「父親は嫌いだけど母親は大切に想っている」属性持ちだったことにちょっと微笑んでしまったり)

 ここからは個人的な妄想ですが、カイザの母親は例の飛行機事故に巻き込まれてしまったのではないでしょうか。幼いカイザと炎の中のシーンからしてそこに繋がっていそうな予感がします。恐らく事故当時、カイザは鉄仮面の男(ボルシャック・カイザー)に救出されたものの、母親は助けることが出来なかったのかもしれません。そうした背景があると考えると、カイザが力を求める理由にも納得がいきます。まだまだはっきりとしたことは言えませんが、カイザの過去の秘密に繋がりそうなシーンが出てきたのは喜ばしいことです。この調子で彼自身の掘り下げを見ていきたいですね

 

 

 そして次回は引き続きフィールド・オブ・ウィナを探すデュエマさいこークラブが描かれることに。今度は「4つの本の世界に繋がるゴブリンの巣穴」なる場所を捜索し、そこで謎の衛兵4人組と激突する模様。どうやらさいこークラブの面々がそれぞれ衛兵たちとデュエマを繰り広げるらしく、久しくデュエマしているシーンを見ていなかったマズキたちの奮闘を楽しめそうでワクワクさせられます。対するウィンは早くもイッサとのリベンジマッチに臨むようですし、あっちこっちのデュエマが見られるのは中々に楽しそうです。

 また予告で確認する限り、衛兵たちとデュエマをする場が過去作のクリーチャーワールドに見えるのが気になりますね。火文明の地で戦うマズキや光文明の地で戦うボウイなど、別々の場所が各文明の世界に来ているかのような絵面に驚かされます。もしやフィールド・オブ・ウィナってクリーチャーワールドにあるのではないか?といた考えまで浮かんできましたが、次回その真相や如何に。

 

 

 ではまた、次の機会に。