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2023年秋アニメ&特撮簡易感想 その11

 

 

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 現在放送中、かつますます盛り上がりを見せる『ウルトラマンブレーザー』。そんなブレーザーに漫画版が存在することを皆様はご存じでしょうか。コロコロコミックで『DUEL JACK』や『ポケットモンスターダイヤモンド・パール物語 ポケモンDP』『ヒーローバンク』といった作品を手掛けてきた伊原しげかつ氏により執筆され、てれびくんスーパーヒーローや週刊コロコロコミックで現在web連載されています。不定期連載なのか第1話が9月に公開され、そこからしばらく時間がかかってようやく2話(前編)が先日掲載されたことも特徴的。正直1話から2カ月経って忘れかけていた頃に突然続きが更新されて驚きましたね。

 さてこの漫画版ブレーザー、1話が原作である特撮の第1話をそのままコミカライズしているのに対し、2話ではいきなりオリジナル展開が描かれたことでちょっとした話題になりました。深海を舞台に謎の怪獣「吸血海藻 ジャランガ」との戦いが繰り広げられており、アースガロンも新装備で立ち向かうなど本編とはまた一味違ったブレーザーが楽しめるようになっています。これらに関してはジャランガの有機的なデザインにアースガロン装備のゴテゴテしさなど、いずれも実写では再現が難しそうなものになっているのが面白いと思いますね。漫画という媒体だからこそ実現出来る、実写の制約に囚われない絵面が作れる利点を最大限生かしていると言えます。例によって次の更新は未定ですが、続く後編も楽しみです。

 

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター テラパゴスのかがやき

第27話「仲間といっしょなら」

 ガラル地方といえばそうカレー作り!!ということで今となっては懐かしいワイルドエリアでのカレー作りがメインになった今回。ここではリコとロイがそれぞれの家庭の味を再現するために奔走する様子が何とも可愛らしかったです。特にリコはいつになくカレーへの情熱に満ち溢れており、「この世でポケモンの次に素敵なのがカレーなんだよっ!?」と力説するシーンは唖然となりました。ロイと共に真心ムーブをかますシーンも含め、これまでの彼女からは考えられないような積極性を見た気分です。(その過程で出会った優しいカジリガメややっぱりがめついヨクバリスも面白かったです)

 何より引きこもりがちなドットのためにカレー作りに力を入れていたのが素晴らしかったです。偽の情報に踊らされた責任感に苛まれていた彼女を引っ張りつつ、知らなかった世界へと挑戦させてあげる様子に胸が熱くなってきます。まだまだ未体験のことばかりのドットを、フリードたちに新しい世界を見せてもらったリコが導く……2人がそれぞれの一歩を踏み出したことを実感させてくれる素敵な回だったと思います。

 他にもエクスプローラーズの幹部が集結した点も見どころ。テラパゴスに関する情報共有をしっかりと行いつつ、六英雄を解放しているであろう黒いレックウザを追う方針を固める堅実さに戦慄させられました。策士のスピネル復帰もあって、敵側のガチっぷりを再度確認しましたね。(実はぐるみんの視聴者だったジルには笑いましたが)

 

 

Dr.STONE(3期)

第15話「三次元の決戦」

 一時的な協定を結んだもののモズは信用出来ない……ということでモズ対策としてついに拳銃が製作されたことに感慨深さと何とも言えない焦燥を同時に覚えました。元は司に対抗するために作る予定だったものがずいぶん遠くにきましたが、これを作らなければならないほど事態は追い詰められていることがひしひしと伝わってきます。(まぁ陽が使っているおかげかいくらかほのぼのとした空気になっていますが)他にもジャイロ効果でドローンを安定化させたり綱引き用のカーボンワイヤーを作ったりと様々な準備が行われていましたが、本番で上手くいきそうにない不安感はどうしても拭えません。というか原作のこの先を知っているからどこか空しく感じたり……

 ただその一方で復活させられたパワーチームの内、金狼が覚悟を決めてからの様子は心強かったですね。銀狼が助けられることに安堵しつつ、みんなを守ることを改めて誓う姿が非常にカッコよかったです。以前千空に作ってもらった金の槍のニューバージョンが光るラストが、金狼の決意を感じさせてくれますね。謎のフード軍団の強さを演出してくれる頼もしさはもちろんのこと、いよいよ始まる石化武器争奪戦の火蓋を切ってくれたことでテンションが爆上がりしました。ここからの怒涛の展開に早くも期待してしまいます。

 

 

呪術廻戦(2期)

第39話「揺蕩-弐-」

 パパ黒TUEEEEEE!!前回の甚爾乱入にどうなることかとハラハラしていたのも束の間、圧倒的な暴力で陀艮を追い詰めていく様子に愕然となりました。本能のまま戦っていても強さはそのままというのがタチが悪く、むしろ為すすべなくめった刺しにされる陀艮に対して同情の念を寄せずにはいられなかったです。そのうえ今度は息子にまで襲い掛かるという無法ぶりにも苦笑いしてしまいます。(すぐ近くに来ていた漏瑚を放って伏黒を優先したのは、親としての子どもへの興味と感情が働いているとかでしょうか?)かつて覚醒前五条を追い詰めたほどの彼が戦闘マシーンに成り下がっていることにどこか切なさを覚えつつ、そのフィジカルからくる強さを再確認する前半となりましたね。

 その後は実は七海たちを瞬殺出来るほど強かった漏瑚にも驚かされましたが、それ以上に久々復活の宿儺が印象的。虎杖の体を乗っ取って出てきた瞬間ガラリと変化した空気、そこから走る緊張感などはここまでの展開の比ではなかったです。何より復活させてくれた双子たちを殺し漏瑚すら遊び感覚で弄ぶ、理不尽極まりない振る舞いには何とも言えない悪寒が走ります。ある意味で五条先生以上に天上天下唯我独尊を体現しているかもしれないこの男が、如何に傍若無人な存在かを改めて知ることが出来ました。

 

 

葬送のフリーレン

第9話「断頭台のアウラ

 フリーレンとサブタイトルにもある七崩賢が1人「断頭台のアウラ」との激闘が繰り広げられた前半。アウラの恐ろしさに関しては前々回から布石を打たれていましたが、服従魔法だけでなく合理的な判断でアンデッドを従える彼女の残忍さにゾッとするものを覚えました。中でも「ヒンメルはもういないじゃない」発言など、死んだ者が遺した想いなどを欠片も理解出来ない魔族の恐ろしさが短いながらも感じられます。とはいえ戦闘に関してはフリーレンが負ける気が全くしないので、その辺りは安心ですね。(「魔力量の大きい方が相手を服従させられる」とか明らかにフリですねわかります

 どちらかというと今回はフェルンとシュタルク、弟子たちの戦いがメインとして手に汗握るものになっていました。明らかに格上の相手に押されそうになりながらも、それぞれ工夫と覚悟を以て戦いに挑む時の緊迫感は抜群の一言です。特に見た者の動きを模倣する「リーニエ」と戦うシュタルクは、何度倒れても立ち上がる泥臭さに溢れていて見応えがありましたね。避けずに受け止めたうえで一撃を決める、肉を切らせて骨を断つ戦法などは少年漫画らしい熱さがあったと思います。何より戦闘シーンの作画も凄まじかったおかげで、より彼らの戦いに驚きつつ没入することが出来ました。

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第83話「こんにちは赤ちゃん」

 あのトンチキな出だしからどうしてこんな切ないラストに……!?となった回。最初はユウディアスたちを赤んぼうに変えたユウナの狂気、その結晶である家族ごっこには戦慄させられましたね。遊我と夫婦になって「王道ユウナ」と名乗るさり気なさも相まって、前作主人公への並々ならぬ恋心の重さがのしかかってきました。ここまでくると子どもが6人なのも前作の社長六兄弟と関係がありそうな……などと邪推せずにはいられなかったです。

 しかし遊飛がデュエルに勝利してからのユウナは一転して哀れなことに。どこかで見たような幻覚だったと本人が思い知らされる様子は見ていられなかったです。何より気丈に振る舞うものの、幻のマイホームがあった跡に咲く花を見る場面のユウナのいじらしさに心震えずにはいられません。ユウナへの感情移入が半端ないことになってしまいましたよえぇ。とりあえず遊我は責任取ってユウナとアサナを娶りつつルークたちのところに帰れ

 またラッチュデュエルもといラッシュデュエルでは「名称変更」を使った戦術が展開されていたのが面白かったです。装備魔法でモンスターをセレブローズ・マジシャンなどに変えたユウナはもちろんのこと、赤ちゃんになった遊飛のパワー・ボンドならぬタマー・ボンドには驚かされました。カードの名前を変えることでフュージョン元を確保する方法がラッシュデュエルでも導入されたのは興味深いですね。

 

 

トランスフォーマー アーススパーク

第6話「モーたいへん!」

 まだまだ続くバンブルビーの受難の後半戦は、ゲーム大会でも口うるさいビーの姿に見ていて頭を抱えてしまいました。せっかく遊んでいるのに戦いを想定した思考を要求してくるのがあまりにもウザすぎて、周囲から浮いてしまうのも仕方がなかったと思います。とはいえ脱走してしまった牛たちの救出に動き出してからは、ロビーたちを支え導くリーダーとして活躍してくれたので一気にスッキリ出来ました。面倒だと思っていた子どもたちと対等になることで、初めて彼らと通じ合う流れは不思議なカタルシスが感じられましたね。(ビーが膝立ちで子どもたちと同じ目線に立ってくれるようになるシーンがここすきポイント)

 また前回から上手くいかなかったツウィッチたちのトランスフォーム問題も解決されたのも注目ポイント。モー経由で変形時は「安らぎと幸福」の感情になっていることが判明したのは興味深かったですし、焦りから空を飛べなくなっていたツウィッチがバンブルビーの教えを受けて「フワ耳ちゃん」ごと持ち上げる流れはハラハラさせつつも面白かったです。生まれたばかりのトランスフォーマーだからこその悩みなどもしっかりと描かれており、上のビーとはまた違った形で成長していく過程にほっこりさせられます。一方で謎の無人列車で何かを運んでいたゴーストにまたもや疑惑が立ち込めてきましたが……

 

 

ウルトラマンブレーザー

特別総集編②「ブレーザー電脳絵巻」

 2度目となる特別総集編は「電脳生物 パグ(Perfect Analyze Gadget)」なるキャラクター(『ガイア』のPALを彷彿とさせるネーミングは意図的なものなのでしょうか?)がブレーザーの戦いを振り返るというかなり変則的なものでした。舞台となる電脳空間を含めアニメーションが映像全体に広がっており、さながらEテレの教育番組を見ているような錯覚に陥ってしまいます。劇中の怪獣をデフォルメした「げ〜どすくん」と「もぐ〜じょんちゃん」まで出てきてからは、ますますそのイメージが強くなりました。

 そんなパグたちのやり取りはわちゃわちゃしていて実に微笑ましかったです。周りそっちのけで盛り上がるパグの絶妙なマイペースっぷりに苦笑しつつ、ブレーザーへの憧れを見せる様子にどこかほのぼのさせられます。(イメージ映像がどう見てもガ〇ダムですありがとうございました)げ〜どすくんともぐ〜じょんちゃんは海底と地底どちらの怪獣が良いかで口げんかに発展するところもかえって可愛らしかったですね。ブレーザー本編と比べると全く異なるノリで最初こそ困惑させられましたが、終わるころにはパグたちの愛着が湧いてきた次第です。

 

 

 ブレーザーと言えば次の土曜に再開されるテレビシリーズ本編も見逃せないところ。何といってもゲストの宇宙人・ザンギルを演じる唐橋充(からはし・みつる)さんに注目せずにはいられません。『仮面ライダー555』をはじめとして様々な特撮での出演経験がある、特撮オタクとしても非常に馴染み深い俳優さんの出演はやはり嬉しいものです。特に唐橋さんのウルトラシリーズ出演は『大怪獣バトル』のグランデ以来となるので、久々の宇宙人役をどのように魅せてくれるのか期待に胸を躍らせてしまいます。

 

 

 ではまた、次の機会に。