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2023年秋アニメ簡易感想 その25

 

 

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 2023年も今週で終わり、いよいよ来週から新年が始まろうとしています。そんな中でこの記事を読んでいる多くの人が気にしているであろう点が2024年冬アニメですが、個人的に最も楽しみにしている作品が『SYNDUALITY Noir(シンデュアリティ ノワール)』。人間とAIの関係やロボットアクションをライトに描いた隠れた良作といったところで、第1クールの驚きの終わりからその続きが見られることに早くも楽しみにしている自分がいます。

 ミステルと入れ替わるように隠れてしまったノワールや楽園「イストワール」の存在など気になる要素満載で、さらに先日公開されたPVでカナタVS黒仮面(マハト)の対決という特大の盛り上がりポイントも判明。1クール目では頼れる先達のような存在としてカナタの味方をしてくれた黒仮面ですが、やはり対立する展開は免れないようです。ドリフターとしての実力も桁違いであろう相手に、ミステルを新たに加えた主人公はどこまでやりあえるのでしょうか。(一応筋トレするようですが)何よりノワールの再登場なども楽しみですね。

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ポケットモンスター テラパゴスのかがやき

第34話「それぞれの旅立ち」

 船を降りることになったダイアナお婆ちゃんのためのサプライズパーティーを開くことにしたリコとロイ。周囲を巻き込んでいく勢いで、トントン拍子で準備を進めていく2人に早くも顔が綻んでしまいました。思い立ったら即行動!とも言うべき行動力は子どもらしくもあり、同時にリコの積極性がドンドン出てきているのが目に見えてわかるので何とも微笑ましかったですね。

 中でもドットに協力をお願いするシーンが印象に残ります。何といってもナンジャモがドットの先輩として描かれており、彼女たちの関係を騒がしくも優しく見守っているのが素敵でした。トレーナーになり、かつ同年代の友人を得た後輩への口ぶりには思わずほっこりさせられますね。先輩属性も発揮するナンジャモと可愛い後輩ドットの関係にニヤニヤが止まりません。

 そして今回のメインバトルとも言えるのがアメジオVSハンベルレックウザ捕獲のために強くなろうとするアメジオの貪欲さもさることながら、そんな彼を圧倒するハンベルの強さに驚愕しました。テラスタル化せずとも十分に強力なノワールインパクトも強かったです。そんな相手にも必死に食らいつくアメジオが、結果ハンベルのテラスタルオーブを譲り受ける展開も相まって敵キャラ強化エピソードとしてかなり鮮烈に描かれていたと思います。

 

 

Dr.STONE(3期)

第22話(最終回)「BEYOND THE NEW WORLD」

 3期の最終回では長いことコールドスリープされていた司がついに復活メデューサの電池切れの危険性が発覚したものの、何とか事なきを得て最強の仲間が蘇ってくれたことに安心感を覚えます。目覚めてから早々に現状確認をしたりと司の頼もしさも健在でしたね。(復活したばかりで武人の松風を圧倒するところも相変わらずすぎて変な笑いが出てきます)ドライに見せかけて彼との再会を噛みしめているであろう、千空とのやり取りも事務的ながら胸に込み上げてくるものがあります。だからといってわざわざ口に出す銀狼はギルティ!

 何より司帝国として以前まで対立していた司が仲間として受け入れられるまでの過程もじっくり見せてくれたのが素晴らしかったです。まずゲンのフォローも光っており、消えた体のヒビを戦化粧で再現することで結束力を高める手腕には舌を巻くばかり。そして司とは一見相性の悪そうな龍水との関係も、お金を「人の意志をまとめるもの」と捉える彼の考えで良い方向にすんなり向かいつつあるので見ていて気持ちいいです。紆余曲折あったものの、仲間になってからは過去の遺恨を乗り越えていく意志の結束が見られる回だったと言えます。

 

総評

 原作の中でも人気の高い「宝島編」を描いた3期でしたが、例によってドクストの安定した面白さを引き出してくれるアニメ化でした。原作の緊迫した雰囲気を損なうことなく、声を動きによってむしろ魅力を倍増させてくる絵作りの上手さにこれまた感心させられます。特に本作は別勢力との騙し合いとバトルがメインとなっており、テンポ良く見せてくれるストーリーも相まって原作を読んでいても視聴中は手に汗握ることが何度もありました。作画の良さではなく、視聴者の視線を画面に釘付けにする演出で攻めていたとも捉えられますね。

 また1期や2期と比べてもアニオリによる補完が多かったのも特徴的。しかもそのどれもが絶妙に物語とマッチしており、原作にあったかと錯覚するほどのものが実に多かったです。前回の花火のシーンなど、「劇中の千空ならこうしたであろう」と納得させられるものばかりだったのも素敵でしたね。原作への理解力の高さと、それを出力して物語を盛り上げてくれるストーリーが見事に噛み合った映像化だったと思います。次なるファイナルシーズンも楽しみです。残りのエピソードの量からし4クールくらいかかりそうですけど……

 

 

呪術廻戦(2期)

第46話「変身-弐-」

 

Q.あなたは今味方ですか? 

A.いいえ、お兄ちゃんです。

 

 といった感じでお兄ちゃんアピールが止まらない脹相に腹筋が崩壊してしまった今回。例の存在しない記憶の影響なのかは知りませんが、さっきまで殺し合いをしていた虎杖に対する好感度が違いすぎて困惑と笑いが同時に出てしまいました。呪霊操術で真人をゲットだぜ!した偽夏油VS増援として集結した呪術師チームの中でも明らかに浮いた存在として描かれており、「俺はお兄ちゃんだぞ!」といったセリフも相まって今回トップクラスに存在感を放っていたと思います。

それはそれとして展開そのものはかなり緊迫しており、京都校の面々の助太刀もほとんど意味をなさなかったことには驚かされました。(特にメカ丸とのやり取りなど丁寧に前振りしていた三輪ちゃんが活躍出来なかったのが軽くショック……極ノ番(ごくのばん)なる呪術の奥義など、敵側の術式も桁外れで圧倒的故に絶望感も以前半端なかったですね。以前七海が「私で最低レベル」と言った理由を否が応でも思い知らされた気分です。

 そして偽夏油の正体が「加茂憲倫(かも・のりとし)」なる呪術師であることも判明。呪術界最大の汚点など散々な言われ様ですが、夏油の体を乗っ取った敵としてはある意味妥当な正体なのかもしれません。脹相たちを作った張本人といった情報もあり、驚きよりも納得が凄まじかったですね。

 

 

葬送のフリーレン

第16話「長寿友達」

 忘れられる悲しさと、忘れられないための努力が描かれた今回。まず前半はフリーレンの長寿友達「フォル爺」が登場しましたが、穏やかな滞在描写から突き落とされる展開にショックを受けましたね。亡き妻の約束を守るフォル爺の健気さに胸打たれるものの、妻の顔や声を忘れつつある事実はあまりにも現実的でやりきれない感情にさせられます。そのうえフォル爺自身の記憶も大きくボケ始めており、あれほど楽しそうだったフリーレンの表情が憂いを帯び始めるところが何とも辛かったです。何かを忘れてしまう人も、忘れ去れてしまう人も同様の切なさを抱くことになったのかもしれません。

 そして後半はザインが探している友人「戦士ゴリラ」のエピソード。最初こそ何だよゴリラって!?と笑ってしまいましたが、幼い頃の「誰かに忘れられない英雄になる」という意味が込められていると知ってからは印象が逆転しました。名も無き英雄像(片方がクラフトだったのは地味に衝撃的)に感じた切なさや哀愁に対し、子どもながらに立ち向かおうとする気概が感じられてグッときますね。そんなゴリラが多くの人々を助けてきた話にも好感が持てますし、子どもの頃の夢を叶えるために今でも頑張っていると思うと応援したくなってきました。ただゴリラの旅路を追う中で、最近馴染んできたザインが早くも離脱するフラグが立ってきているのでザワザワさせられたのですが……

 

 

遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!

第90話「ひとつの銀河」

 クァイドゥールとのラッシュデュエルも激しさを増していく今回は、まさかのモンスターの奪い合いを繰り広げる展開に驚かされました。まずクァイドゥールの相手モンスターを使ってフュージョンする超融合戦法は、彼の種族バラバラの混合デッキの回答としてはある意味でお見事といったところ。そうしてフュージョン召喚した真のエーストランザム・プライム・フルアーマーノヴァの登場は絶望感たっぷりだったものの、即座にユウディアスがフルアーマーノヴァのコントロールを奪った時は膝を打ちましたね。散々相手を利用してきたクァイドゥールに引導を渡す構図として秀逸だったと思います。

 そして「ベルギャー人は肉体にそれぞれ銀河を内包している」といった衝撃情報と共に、クァイドゥールのどこかしんみりさせる最期にウルっときてしまいました。やってきたこと自体は問題ばかりですが、先生への想いやユウディアスへの羨望と嫉妬が入れ混じった感情を見ているとどうにも憎めません。結局のところ愛情や生きる意味を求めていた辺り、彼もまた創造主に翻弄されていた存在だったということでしょうか。(フルアーマーノヴァの口上が完全にジャイアンだったことにはクスっときましたが)

 さらにクァイドゥールに限らず他のベルギャー全員の消滅の危機も判明。前回の時点である程度予想していたものの、いざその通りだと明かされるのも中々にショッキングです。うなだれるユウディアスの姿もあって、遊戯王アニメの年末らしい陰鬱なものを味わいましたね……

 

 

トランスフォーマー アーススパーク

第13話「おかしなてんこうせい」

 ついに新しい学校に通うことになったロビーとモーから始まった今回は、まず日本のものとは細部で異なる授業の様式に新鮮さを感じる海外アニメあるあるが印象的。しかしその後は教師やクラスメイトと上手くいかないシーンに胸が痛むことになりました。国ごとに学校の形は違っているものの、スクールライフの難しさや苦しさなどは万国共通ということでしょうか。後述の件もあってツウィッチたちに当たるロビーの様子も見ていて辛かったですね。(ただ「学校は終わった?」→「学校生活が終わるところだった」は皮肉が聞いてて結構好きです

 そのうえ冒頭からツウィッチとスラッシュの体に異変が起きている様子が気がかり。勝手にトランスフォームしてしまうなど体が言うことを聞かないだけでなく、繋がっているロビーたちと動きが連動してしまう事態もあってハラハラさせられましたね。これに関しては子どもたちの感情とは全く関係がなさそうに思えますが、如何せんわからないことが多くて不気味に感じます。テランという未知の種族故に、自分たちのことで不安を覚えるツウィッチたちにも同情を覚えます。そのため一貫して彼らを優しく諭してくれるバンブルビーが輝いていましたが、異変に対する不安はどうしても拭えません。

 

 

 SYNDUALITYシリーズも楽しみですが、来季のロボットアニメといえば『勇気爆発バーンブレイバーン』も気になりますね。

 

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 いつの間にやらPVも公開されていましたが、初報の時と同じく「タイトルイメージとロボット・世界観設定の乖離」を激しく感じてしまいました。登場人物は割と友情熱血感溢れていますが、果たしてこの作品からどのような「勇気爆発」が見られるのか、怖いもの見たさで視聴したくなりますね。

 

 

 ではまた、次の機会に。