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2024年冬アニメ簡易感想 その6

 

 

 

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 毎年の恒例となっているスーパー戦隊VSシリーズ。現在放送中の『王様戦隊キングオージャー』と前作『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』が共演する時期がついにやってきましたが、何と今回はそれだけでなく去年10周年を迎えた『獣電戦隊キョウリュウジャー』とのVSも含めた2本立てになることが決定しました。タイトルも

王様戦隊キングオージャーVSドンブラザーズ

王様戦隊キングオージャーVSキョウリュウジャー

 と、キングオージャー大忙しの作品になりそうです。

 また出演陣の豪華さにも目がいきますね。何といってもキョウリュウジャー側には桐生ダイゴ(キング)役の竜星涼さんと空蝉丸役の丸山敦史さんも出演するというのですから嬉しいです。キングオージャーのテレビシリーズ本編では残念ながら声だけの出演になってしまいましたが、代わりにVシネで復活してくれたことに興奮を隠せません。(プリンスも出るようですし、親子レッド揃い踏みになる可能性にも期待!)2本立てということで尺の都合が色々ありそうなどと邪推もしてしまうものの、それ以上に楽しみになってくる情報でした。

VSドンブラザーズに関しての話は下に続く

 

 

 というわけで以下、今週の簡易感想です。

 

 

 

 

 

 

ラグナクリムゾン

第14話「焦りと警戒」

 

Q.敵のゾンビ兵士にはどう対抗したらいいですか?

A.味方を洗脳してぶつけ合わせればいいでしょう♪

 

 こんな感じで久々の邪悪なクリムゾンが強烈だった件。意識があるゾンビの集団に臆する味方を洗脳兵士に変え、消耗品として利用するくだりはまさに外道!といったもので軽く引いてしまいました。戦況を打破する可能性を見せつけみんなに希望を与えてからのこれですから本当にタチが悪いです。しかし上位竜と同等の魔法を行使出来る成竜たちの絶望感が凄まじかったのもあり、それを片付けたクリムゾンの重要性もしっかり描かれていたのは興味深かったですね。(時間停止を使う竜相手に「弱点の太陽光を止めた時間の中で浴び続けさせる」ことで苦しめて倒す辺りがマジクリムゾン

 他の戦場ではスターリアの特性を把握し少しずつ追い詰めていくオルト・ゾラが何とも嫌らしくて印象的。対して敵を各個撃破していく銀装兵団の主力たちと、まさに一進一退の攻防が繰り広げられており見ていて手に汗握りました。中でも魔法士「フー」が第十三位階の「ウルシュガウルン」をあっさり倒すシーンには度肝を抜かれましたね。様々な好条件が重なった結果だとは思うのですが、仮にも上位竜を単独で撃破する戦力も存在するのは非常に面白いところですね。最初は竜側の蹂躙になるかと思っていた戦争も蓋を開けてみれば誰もが奮闘しており、どちらが勝つかわからない状況故に驚きと興奮に満ちた内容となっていました。

 

 

薬屋のひとりごと

第15話「鱠」

 今回猫猫に舞い込んできた事件はフグの食中毒について。フグなら当たっていても不思議ではないと思わせておいてから違和感を残していき、原因がそれ以外にあると思わせてくる展開に息を飲みました。案の定人為的な策略だったのですが、毒の所在が海藻の方にあったというのが面白かったですね。例によって毒に対して目を輝かせる猫猫とドン引き壬氏たちコントも相まって、非常にテンポよく解決まで持っていってくれました。(個人的に猫猫が毒のある海藻を口にする→壬氏たちが無理やり吐かせるまでのスピード感に笑ってしまいました)
 そして前回ラストでも登場した謎の軍師「羅漢(ラカン)」の本格的な登場が印象深いです。壬氏を前にしての芝居がかった口調、彼を舐め回す視線(羅漢の片眼鏡視点の演出がここすきポイント)からただ者ではないことがこれでもかと伝わってきました。ヘラヘラとした態度の裏側に猫猫への異常な興味も見せており、尋常ではない悪寒が走った次第です。上述の事件の犯人に入れ知恵をした者がいる可能性も示唆されており、ここまでの出来事と羅漢の関連性をつい疑ってしまう回でもありました。

 

 

SYNDUALITY Noir(シンデュアリティ ノワール)

第15話「Duel of Fates」

 カルタゴに向かう旅の途中、ついに黒仮面ことナハトとの戦いが始まることに。序盤の和やかな旅の風景に癒された矢先に緊張感が走りましたが、同時にナハトの愚直な一面に好感を抱きました。決闘という形でカナタからノワールを奪い取ろうとする堂々とした立ち振る舞いに加え、イデアーレのボス「ヴァイスハイト」が差し向けた増援に歯噛みする様子は何ともいじらしかったです。目的や命令を遵守するものの騎士のような矜持を捨てない辺りが素敵だと感じます。とても初登場が風俗の待合室だった奴とは思えないぜ……

 一方でトキオに対しては感情的になっている場面も実に興味深いところ。また「リヒト」という本名(?)が判明したトキオもトキオでカナタへの後ろめたさを見せるなど、それぞれ何かしらの抱えているものがどれだけ大きいかが読み取れますね。(他にはムートンがシュネーを妨害するレベルで強かったのにびっくりしたり)両者の経歴もとい、イデアーレに関わる面々の謎が非常に気になってきました。

 そして今回の戦闘シーンは何といっても空を飛ぶギルボウたちへの対処が注目ポイント。陸上での戦闘がメインのロボットもので一方的な空中戦を仕掛けられる相手の厄介さは言わずもがなですが、それを様々な手段で破るカナタの行動力には驚かされました。敵の輸送機にしがみついての狙撃や地下のロケット燃料を爆発させて一網打尽と、マハトが「柔軟な発想」「それを実行する勇気」とカナタを賞賛するのも納得の展開です。個人的にもカナタがノワールたちに頼らずともここまでやれるようになったことに、不思議と保護者のような目線で嬉しくなってしまいますね

 

 

愚かな天使は悪魔と踊る

第3話「Preparation」

 アホな男女の魅力合戦が繰り広げられた前回とは打って変わって、今回は女子同士の仁義なき闘争が勃発。阿久津の友人枠の「広田健作(ひろた・けんさく)」に「棚橋夕香(たなはし・ゆうか)」という幼馴染兼彼女(自称)がいた事実に驚いたのも束の間、リリーと夕香が男子そっちのけで争う展開で慄いてしまいました。表向きはニコニコ仲良くしているようで、裏では火花バチバチのド修羅場が形成されている辺りはまさに女の戦いといったところです。露骨な敵対心を周囲に見せないところが絶妙ですし、遊びに行く体で牽制し合う様子に女子って怖いなぁ……などと思ってしまったり。
 それでいて両者の仲に明らかな友情が生まれつつある過程が描かれていたのも面白かったですね。いがみ合う中で実際に楽しんでいたのも事実、プリクラの写真に目を輝かせるリリーと、それを目にして嫌がらせを止める夕香それぞれの純粋さにほっこりさせられます。(なおそれはそれとして夕香のリリーへの低身長イジリは継続された模様)またリリーは阿久津の風邪を心配する素振りを見せたりと、本人なりの気遣いが垣間見えたのも注目ポイント。他人を弄ぶ腹黒な面だけでなく、年相応の女の子らしさや他人を想う優しさも備えたリリーが一気に魅力的に見えてきました。

 

 

メタリックルージュ

第3話「境界の街」

 波乱のバス旅を乗り越えてついた街で、これまた波乱の展開が待つことになった今回。ルジュとナオミの口喧嘩はバディものあるあるでまだ良かったものの、徐々に判明してくネアンたちの劣悪な境遇には開いた口が塞がりませんでした。金星開拓で使い捨てられたり戦争帰りには死ぬ自由すら与えられなかったり(この辺りはベトナム戦争に参加してPTSDを発症した人の話を彷彿とさせるので辛い)と、まさに奴隷・道具といった扱いそのものが彼らの生き辛さ・息苦しさを醸し出しています。そのうえネアンの自治を求める団体のトップが見た目は子どもの愛玩用ネアンなど、生々しい劇中世界の闇が垣間見えます。
 そんな状況でルジュが困惑や混乱の中巻き込まれる過程にこれまた目に留まりました。前回ジルから教わった自由の概念に舞い上がっていた中、上述の現実を目の当たりにしてどこか思うところがある表情に若さからくる発露が垣間見えます。それでいてネアンたちから「アジモフコードの影響を受けない“希望”」と祀られていく中、当人はイマイチピンときていないのが何ともじれったかったですね。ネアンの不当な扱いに憤るものの、その解決には対して答えを出す段階にもいないルジュは本当にまだ幼いということでしょうか。

 それでいてネアンとほど良い関係を築いている人間もいくつか描かれていたのが興味深いポイント。相方に辛辣な態度を取らされる「アッシュ・スタール」や病んだネアンたちから慕われる「アフダル・バシャール」など、それぞれの清濁併せ吞んだ距離感はある意味理想的なように見えました。そのためぶつかり合うルジュとナオミはまだまだ未熟なのかもしれない、とも感じましたね。

 

 

 キングオージャーVSキョウリュウジャーに純粋にワクワクさせられる一方で、キングオージャーVSドンブラザーズについては色々と思うところがありました。何といってもドンブラザーズ側のメンバーにソノイの姿が全く見えないんですよね。恐らく去年公開された『暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー』のラストでソノイが死亡したことから、本作ではその地続きの展開が描かれるということでしょう。

 

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 そして上の動画を見てもらえればわかる通り、2大戦隊はどうやらキングオージャーの夏映画の舞台になった死の国・ハーカバーカで戦う模様。恐らくはハーカバーカにいるソノイの魂を連れて彼を生き返らせる展開が待っているのではないでしょうか。ソノイの復活を目論むドンブラザーズに対し、死者の魂について厳しいキングオージャーが止めに入る……本作のVS要素はこんな感じなのかもしれません。だとしたらソノイはどうなってしまうのか?あと井上敏樹氏が脚本に参加していない中でソノイ復活をやるのだろうか?そういったことにザワザワさせられてしまいますが、詳細なストーリーの公開をまずは待ちたいと思います。

 

 

 ではまた、次の機会に。