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仮面ライダーガッチャード 第22話「愛は刃(サーベル)!ケミー・ストーリーは突然に」感想

愛しい君の心にズッキュン❤

ズッキュンとかいうとんでもねぇワードのインパクトよ

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  • 美形吸血鬼のトンチキ劇

 今回のガッチャードは予告通りのコミカルなエピソード。物憂げな蓮華の様子から始まった中、彼女を惑わせているオカルトケミーの「ズキュンパイア」によって宝太郎たちが振り回される光景が展開されました。何といってもズキュンパイアのキャラクター、そして王子様のような服装のイケメン美男子が大量の取り巻き信者たちと共に練り歩くシーンの強烈さが印象的です。その取り巻きも女子に限らず男性の若者からジジイまで、老若男女問わない顔ぶれも中々にシュールでした。

 そんなズキュンパイアの歯の浮くようなセリフと連発される「ズッキュン」発言、それらを喰らって悶える人々のシュールさは凶悪ながらも何とも不思議な笑いが呼び起こされます。しかも宝太郎やりんねたちに取り憑く技まで披露するなど、ケミーとしての能力を最大限活用して周囲を翻弄していることが伝わってきました。またズキュンパイアに限らず、蓮華の「三度目の初恋」やら取り巻きの「ジジイの嫉妬」やらと、登場人物それぞれのパワーワードの数々も破壊力抜群。スパナたちやグリオン陣営を除くほぼ全員で笑いを誘ってくるのがこれまた面白かったです。

 とまぁ人々を誘惑しつつ生命エネルギーを吸い取る能力と合わせて厄介なズキュンパイアですが、彼には何かしらの目的がある模様。それが何かはまだわかっていませんが、ズキュンパイア自身の態度からして決して悪いことではないだろうことは察せられます。取り巻きを分け隔てなく愛する姿勢はもちろんのこと、「ケミーそのものに悪意はない」設定からして彼は決して悪い奴なのではないのでしょう。取り巻きの中に何かしら事情を知っていそうな女性もいましたし、このトンチキケミーの秘密が非常に気になるところです。

 

 

  • 苛烈なクロトーと猛撃のガッチャンコ

 今回は他にも敵側の激しい猛攻が印象に残りました。特にクロトーがグリオンの強化を貰って黄金パワー(仮)を手に入れた結果、生身でもマルガム状態でも強くなったのは衝撃的でしたね。戦闘シーンではガッチャードやヴァルバラド相手に生身で戦う様子が目に焼き付き、第1話以来のマンティスマルガムと化して襲い掛かってきた時はテンションが上がりました。それでいて前回ラケシスの訴えを聞いたからなのか、グリオンに消されないための手柄を挙げるのに必死になっているような態度が何とも痛々しかったです。

 そして極めつけはヴァルバラドに倒された「サーベルタイガーマルガム」のケミーも取り込んでの多重錬成マルガム。これまで同じ属性のケミーでしか強化出来なかった冥黒の三姉妹が、まさかのガッチャードたちを同じ方式で多重錬成を果たしたことには唖然となりました。それを可能にしたグリオンの力に驚くものの、一方でクロトー自身の身にとんでもない負担がかかっていそうな予感がしますね。上述のなりふり構っていられないクロトーの姿と相まって、彼女の安否についてつい心配になってしまいます。

 また戦闘内外でちょっと面白いガッチャンコが見られたのも今回の注目ポイント。個人的に最も意外だったのがバニーパーカーの再登場で、上のズキュンパイアに体を乗っ取られたりんねを助け出すのに使用した際には内心で唸りました。*1こういった戦闘に限らずともケミーの力を活かす展開はガッチャードならではだなぁ、という本作の味を久しぶりに思い出した気分です。戦闘においてはヴァルバラドが「ゲキオコプター」と「エンジェリード」を組み合わせた「エンジェコプターカスタム」の強さに慄きましたね。迷いを捨てた途端一気に強くなったスパナにも感心するばかりです。

 

 

 というわけで久々のギャグ回の感想でした。新年に入ってから重苦しいストーリーが続いていたので、こうして肩の力を抜いて楽しめる箸休めとも言える内容が見れたのは嬉しかったです。何より「ケミーが巻き起こすちょっと不思議な騒動」こそガッチャード本来の作風だと思うので、シリアスになりすぎずフフッとくる、こうした話の大切さを噛みしめたくなりますね。

 あとはやはりズキュンパイアのインパクトが凄まじかったです。見た目こそカグヤ/レジェンドの亜種みたいですが、蓋を開いてみたら彼とは別のベクトルでぶっ飛んでいたキャラで笑いが止まらなかったです。(「ズッキュン」もゴージャスに負けず劣らず意味不明でしたし)演じている山中柔太朗(やまなか・じゅうたろう)さん(ダンスボーカルグループ「M!LK」のメンバーである*2)の顔の良さも相まって、一度見たら忘れられない存在感を放っていたと思います。次回そんなズキュンパイアが何を巻き起こすのか、実に楽しみです。

 

 

 そして次回はフルパワーズッキュン(!?)を引き起こそうとするズキュンパイアを止めることに。その際に彼の目的を知るほか、ズキュンパイア自身が人々を苦しめたことに気付いて胸を痛める展開が待っているようです。やはり善意で行動していたらしいズキュンパイアの「使命」とは何なのか、それを知った宝太郎たちの選択に目が離せなくなりそうです。さらにはマジェードの新フォームもお披露目されるらしいので、こちらにも注目したいですね。

 

 

 ではまた、次の機会に。

 

*1:恐らく昨年末に通販が開始された「バニーパーカーデザインのパーカー」を売り出す宣伝も兼ねていると思われる。

*2:余談だがM!LKが所属している芸能事務所「スターダストプロモーション」には、『仮面ライダーギーツ』に吾妻道長仮面ライダーバッファ役で出演した杢代和人(もくだい・かずと)さんがメンバーの1人である「原因は自分にある。」も所属している。