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BEYBLADE X(ベイブレードX) 簡易感想(第21~24話)

 

 

 今回もやってきましたベイブレードXの感想シリーズ。アニメがどんどん進んでいつの間にか3ヶ月分のエピソードが残っていますが、それでも気にせず書き上げていきたいと思います。そしてマイペースに感想を書き続けて、いずれはアニメの放送エピソード追いついていく所存です。

 

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↑前回までの感想についてはこちらの記事を参照。

 

 今回感想を書くのは21話から24話までのエピソード。長いこと裏で暗躍し続けていたバーンがとうとう試合という表舞台に表れ、その目的の詳細などを明かしていく流れが大筋の見どころとなっています。それ以外にもバーンのチームメイトに関しても色々思うところがあったので、彼女に対する感想にも注目していただければ幸いです。

 

 

 

 

 

第21話「モテプロデュース」

 マルチが身だしなみに無関心すぎる2人の服を選ぶところから始まった21話では、店先で出会った「難波ゆに(なんば・ゆに)」によるモテコーディネートが終始描かれることに。ゆにの語る“モテ”とは要するに周囲の反応を表わした言葉であり、「周りがどう見ているか」を重視するという考えで色々考えさせられるものがありました。ただ人気インフルエンサーらしい視点だと納得した反面、それが出来ていないバードたちを「ダサい」と一蹴するのは正直解せなかったですね。ユニコーンスティング」を使ったベイバトルの実力はあるものの、ちょっとした横暴さが鼻についてしまいました。

 それだけにマルチの仲間への配慮には安心感を覚えました。上述の服装の話など苦言を呈する時はキッチリ言う中でも、バードら個人の頑張りをそれはそれとして評価してくれる姿勢は好印象。(同じSNSの活用者としては周囲の意見こそ絶対とするゆにと対照的に描かれていましたね)またマルチだけでなく、バードのひた向きさを見て喜んでくれた子どももしっかり存在するのがさり気なく描かれていて嬉しかったです。SNSなどでの影響力が重要とされる現代で、マジョリティからは外れていることを悪としない描写が個人的には大いに刺さりましたね。

 

 

第22話「BLACK&WHITE」

 久々の公式戦は、バーン率いるチームユグドラシルとの試合。上述のゆにが所属しているのは前回の時点で聞いていましたが、ゾナモスさんまでユグドラシルに加入していたのは意外でしたね。(そういえば16話で会っていたな……)などと思っていた矢先、肝心のバーンが不在のまま試合が始まるという展開にズッコケてしまいました。焦るゆにとゾナモスの様子も、見ていて変な笑いも出てきてしまいます。

 ともかく初戦のバードVSゾナモスさんはまさかの変則バトル。ゾナモスと取り巻きのイエティたち3人のうち、どのスフィンクスカウルがゾナモスの物かを当てたうえで勝利するクイズバトルには面食らいました。公式ルールを変更するのはどうなのか?と思う一方で、ゾナモスさんらしい引っ掛けとヒントの応酬には視聴者としても考えさせられましたね。ベイバトルの場でも忘れない、こういう遊び心は結構好きです。

 そしてバードが謎のクイズに見事正解したのもお見事。例によってバトルは負けてしまいましたが、ゾナモスさんから貰ったヒントを有効活用して答えを導き出していたので決して悪くはなかったと思います。むしろエクスたちに相談することなく、1人でも正解してみせた思考力を褒めてあげたい気分です。

 

 

第23話「本当の心」

 続いてはマルチVSゆに。前々回でインフルエンサーとしては真逆の方向性を感じさせてきた両者ですが、今回のバトルでもそれぞれのスタンスの違いが克明に表れていました。特にマルチは自分の好きなものを追求し続けるというスタイルで、ゆにのマウントにも決して臆すことなく自分を貫いていたのが流石でしたね。世間の流行に合わせて自分を変えるのではなく、自身が流行の最先端になる辺りからしてマルチは発信者としての格の違いを見せつけていたと言えます。

 対してゆにの描写ですが、以前から感じていた周囲の目を気にしすぎな点の謎が明かされ納得がいきました。友達との会話に合わせる中で好きだったベイを一度辞めていた過去も、同調しなければいけない空気の生々しさに溢れていてちょっと胸が痛くなってきます。それでも何だかんだでベイを続けていることなどから、彼女の譲れないものも間違いなくあったのがわかったのも素敵でした。マルチの自分の“好き”を曲げない姿勢にほれ込む瞬間まで含め、初登場はどうかと思ったゆにのことが途端に好きになってきましたね。

(あと余談ですが、ゆにがベイバトルに復帰するきっかけとなった武勇伝「企業対抗戦」には笑ってしまいました。何で普通の会社同士でベイブレードの試合をやっているんだよ……!?

 

 

第24話「最速の降臨」

 互いに1勝1敗という状況で、とうとうやってきたよ不死原バーン。散々待たせた挙句ヘリで颯爽と出てくる前回ラストの時点でシュールだったのに、謎の提案に目が点になってしまいました。1回のバトルでの勝負と、勝敗にペルソナのユグドラシル加入とユグドラシルの株式全部を賭けることを勝手に決めて進行するので劇中のみんな同様に困惑が止まらなかったです。エクスの上から目線にも「素晴らしい」と感動するしで、ドンドンおもしれーヤツになっている気がしますね。

 一方で要所要所から伝わってくる傲慢さも目につきました。ノブレスオブリージュとして人々に尽くすことを語りながら、周囲も当然のようにそれを行うべきだとばかりの言動の数々に軽く引いてしまいます。(上述の賭けに関しても、ペルソナにメリットがないことへの質問に「必要かい?」とか答えていましたし)優れた人物は世のため人のためになるべきと同時に、そのためなら何をしてもいいというバーンの優秀故の驕りが見え隠れしていました。

 エクスとのバトルにおいても、自身の使う「フェニックスウイング」の速さを披露するための場として利用していたのが印象に残ります。フェニックスフェザーを配っていた理由も、速いベイをみんなに使わせることで「周囲の目を速さに慣れさせる」ためと判明し唖然。エクスのエクストリームダッシュを“見えるもの”にしたうえで、自分がさらなる高みを目指そうとするやり口には驚くほかなかったです。

 

 

 というわけで24話までの感想でした。いやぁバーンが思った以上におもしれーヤツ感を出してきたのでちょっと吹き出してしまいましたね。上にも書いた通り自分の果たすべき責務のために周囲を振り回す勝手さ、どんな相手にも「素晴らしい」と上から目線で褒める姿勢をシュールな絵面で軟化させていった印象です。間違いなく無自覚な高慢ちきではあるのですが、やることなすことが周囲と微妙にズレているのがわかる描写で愉快になっている節があります。ここまでくると次はどんな面白ムーブを見せてくれるのか楽しみになってきました。

 あとはやはりゆにのキャラクターが印象に残りました。初登場時はバードたちへのディスりにムッときたものの、彼女が抱える周囲からのプレッシャーを知って以降はかえって愛おしさすら覚えます。周囲からのモテを気にするあまり、本来の自分を押し込めていた皮肉は中々に秀逸。彼女を変えたマルチ然り上のバーン然り、自分のやりたいことに正直な面々が目立つからこそ、ゆにに惹かれるものがありました。最終的にはマルチに感化されていましたし、ここから彼女も自分に正直になってほしいところです。

 

 

 ではまた、次の機会に。