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ドラマ版デスノート 完結

これはある死神のノートを手にした青年の物語
人間って面白い
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 先日、ついにテレビドラマ版のデスノートが完結しました。色々ありましたが個人的には中々楽しめました。
 
 平凡な青年である月がどのような結末を迎えるのかと思っていたら、まさかの焼死という落としどころには驚かされました。これまで月の最期は漫画(原作)、アニメ、実写映画でそれぞれ微妙な違いはありましたが、「リュークに名前を書かれて死ぬ」という点は同じだったので今回もそうなるだろうとばかり思っていたのでいい意味で意表を突かれましたね。
 このドラマ版の月は最初こそ普通に暮らしていたものの、ノートを拾ったことでキラという別の存在になろうとした結果、結局普通の人間として死んでいった感じですね。以前月は人を殺した正当な理由が欲しくて人を殺し続けているように見えると書きましたが、まさにその通りだったことが見終わってわかりました。総一郎父さんを手にかけてから吹っ切れるまでどこまでも人を殺すことに対して葛藤を繰り返しており、ノートの使い道を考え続けていましたが、それは全て自分が殺人鬼になりたくなかった、その罪から逃げたかったからだと思います。最後までその罪から逃げようとした結果、ツケとしてあのような最期を迎えたのだと僕は考えています。
 しかしそれが悪いというわけでは全くなく、むしろ良い。自身の考える理想のキラになろうと悩みながらも奔走する姿などは序盤の時点で既にキラと化したこれまでの月にはない人間臭さを感じられました。原作の月が「キラという神となってしまった狂人」ならば、この月は「キラという神になりきれなかったただの人間」といったところでしょうか。その人間性を捨てきれなかった月が僕は非常に好きです。死ぬ間際にリュークに「目の取引」を持ちかけるシーンもここまで来ても諦めきれない彼の人間臭さを感じられて良かったです。
 また窪田正孝さんの演技が凄かったのも評価のポイントですね。月の普通の時と邪悪な一面を見せる時の演技の違いには何度も感嘆しました。特に「計画通り…」の場面のゲスな声と笑顔は最高に素敵でした。あんな邪悪な「計画通り…」見たことねえ!最期のシーンの演技も必死さと悲壮感が伝わってきて本当に素晴らしかったです。
 
 ドラマ開始前に不安を感じ、いざ始まってみたら意外と楽しめてものの、途中からどこかマッチしない原作再現にやっぱり不安になりましたが、最後の最後でいい感じにオチたのではないでしょうか。『デスノート』という作品の新たな方向性を示すことが出来た、という形でこのドラマ化は良かったんじゃないかと思います。
 個人的に月を追って見続けてきたテレビドラマ版デスノート、何だかんだで面白かったです。さーて秋アニメに何の感想を書くのか決めようかな…………
 
 
 
 
 
 デスノート 2016』
 製作決定!!
 
 
 
 
 
 …………なん……だと……!?
 
 ではまた、次の機会に。