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ヤング ブラック・ジャック 第1話 「医者はどこだ!」 感想

漆黒の軌跡
やけに裸の場面が多いアニメだなぁ






















 手塚治虫の『ブラック・ジャック』は僕が初めて読んだ手塚治虫作品(中学校の図書室で読み漁ったのはいい思い出)でそれを原作にした『ヤング ブラック・ジャック』はそのブラック・ジャックの青年時代を描いた作品ということで前々から興味はあったのですが、いまいち触れる機会がありませんでした。しかしこのたびアニメ化したので、せっかくだから感想を書いていきたいと思います。


間黒男、初めての手術
 というわけで本作は顔のツギハギが目立つ男、間黒男<はざま・くろお>がブラック・ジャックと呼ばれる前の学生時代の話ということで若い頃の彼が出てくるのですが、思ったよりもブラック・ジャック時代のイメージが損なわれておらずニヒルな感じがしていいですね。「~ですぜ」といった口調もまさに原作のブラック・ジャックを彷彿とさせます。
 1話では電車の事故による多くの怪我人の手当てをするためにヒロインらしき女性にが助っ人として引っ張られますが、初めて行う手術がいきなり子どもの手足を繋げるだなんて思いもしませんでした。しかも500万なんて高い手術代要求してくる辺り、既にあの無免許医の片鱗が見えていますね……。
 そして血を見れないという医者の藪さんの所で手術するのはいいんですが、

な ぜ 脱 い だ 

 いや手術のために着替えるためとか手足を繋げられる自信の理由として繋がった自分の体を見せるためとか理由はいくらでもあるのですが、唐突に脱ぎ出したので何事かと思いました。肝心の手術シーンはやっぱり規制が厳しいのか直接的な描写が少ないですね。(あっても困るんですけどね)別の部位の血管で代用するのを思い出す場面など医療作品でもよく見られる展開で割と普通に手術していましたね。後にブラック・ジャックになる男の初めての手術にしては良かったのではないでしょうか。後々宇宙人や幽霊も手術することになるしね。


・謎のOP
 それはそうとこのアニメ、OPが色んな意味でツッコミどころ満載で面白いです。手術している場面は多いもののいきなり鎖で手足を縛られている間で始まり、ヘリに戦車が画面に飛び交い、ラストは間が刀を構えた百鬼丸っぽい男とメスを持って対峙する、という最早なんのアニメだとツッコみたくなる映像の連続でした。このOPのインパクトは色んな意味で凄かったです。


 本編の方は子どもの親が間が学生であることを理由に50万のみ払ってうやむやにするという後味の悪い終わり方でしたが、その時の間のモノローグが興味深かったですね。

 間「子どもの命を値切るのか?助けたいと思った気持ちを嘘にするのか」

 彼が高い手術代を突き付けてくるのは「それほどの大金をはたいてでも助けたいか(or助かりたいか)」と相手を問いかけているからだということがこの台詞からよくわかります。彼にとって手術代自体はさほど問題ではないということですね。だからってあの値段はやり過ぎだと思うけどね。

 それとこのアニメのナレーションは過去の日テレ版のアニメなどでブラック・ジャックを演じた大塚明夫さんがやっていますが、次回予告の台詞などから察するにこのナレーションは今のブラック・ジャック本人で、さしずめ若いころの自分を思い返しているようなものなのでしょうか。どちらにせよ当時のアニメを見ていた身としては嬉しい演出です。また1話のサブタイトルがそのTVシリーズが始まる前に放送された特別番組の1話と同じなのも面白い演出だと思います。本編の方も中々面白かったのでこれからに期待できますね。

 で、次回予告の映像ではまた上半身裸の間が。しかも「拉致」というタイトルからしてとんでもないエピソードの予感……。

 ではまた、次の機会に。